さらそうじゅ【沙羅双樹】
釈迦しゃかが八十歳で入滅したとき、臥床がしょうの四方にあった二本ずつの沙羅の木。釈迦の入滅を悲しんで、二本のうち一本ずつが枯れたともいい、入滅とともにそれらが白く枯れ変じたともいう。▽「沙羅」は常緑高木。インド原産で、淡黄色の小さな花をつけ、幹は非常に長く伸びる。材質は堅固で建築用木材として適している。「沙」は「しゃ」とも読む。また、「沙」は「娑」とも書く。『平家物語へいけものがたり』の冒頭の句で有名。
しんそうきゅうめい【真相究明】
事件などの原因や隠れた事情を明らかにしていくこと。真実を突き止めようとすること。
じんせきみとう【人跡未踏】
人がまだ一度も入ったり通ったりしたことがないこと。▽「人跡」は人の足あと、人の通ったあと。人の往来。「未踏」はまだだれも足を踏み入れていないこと。
ずさんだつろう【杜撰脱漏】
ぞんざいで誤りや抜けが多いこと。整理されていず、いいかげんで、誤字脱字が多い著作や原稿の意味。
せいかりょうげん【星火燎原】
最初は小さな力でも、放って置くと手がつけられなくなること。反乱や一揆が広がって防ぎきれなくなること。星の光のように小さな火でも、燃え広がると原野を焼き尽くすという意味。
せきにんてんか【責任転嫁】
自分が引き受けなければならない任務・責務を、他になすりつけること。▽「転嫁」は再度の嫁入りの意から転じて、ほかに移すこと。
そうかいのいちぞく【滄海一粟】
広大な宇宙に比べて、人間の存在は小さく、その一生などはかないものであるということ。また、比較にならないほどきわめて小さいこと。海原に浮かんだ一粒の粟あわの意から。
ついこんきゅうてい【追根究底】
物事をその根本まで調べ尽くすこと。
てんそんこうりん【天孫降臨】
記紀きき(『古事記』と『日本書紀』)の神話の中で、孫の天津彦彦火瓊瓊杵尊あまつひこひこほににぎのみことが国土平定のため、天照大神あまてらすおおみかみの命を受けて、高天原たかまがはらから日向国ひゅうがのくに(今の宮崎県)の高千穂たかちほ峰に天下ったこと。▽「天孫」は天照大神の孫の瓊瓊杵尊のこと。「降臨」は神仏が天界から地上に天下ること。「降」は「ごう」とも読む。
とつぜんへんい【突然変異】
生物体で、遺伝子または染色体の変化が原因で、親と明らかに異なった形質が、突然あらわれること。