えんぶしゅうぶん【偃武修文】
戦いをやめ、文教によって平穏な世の中を築くこと。▽「偃武」は武器を伏せかたづける意。戦いをやめること。「偃」は伏せる意。「修文」は文徳を修めること。学問を修めること。「武ぶを偃ふせ文ぶんを修おさむ」と訓読する。
くんしふき【君子不器】
器物はある用途にのみ有効であるが、君子はそうした一能一芸にのみすぐれるのではなく、広く何事にも通用する才能をもつということ。▽「君子」は教養や徳の高い立派な人。人格者。一般に「君子くんしは器きならず」と訓読を用いる。
しいかかんげん【詩歌管弦】
漢詩や和歌を吟じ、楽器を奏でること。また、広く文学と音楽のこと。▽「詩歌」は漢詩と和歌。また、和歌・俳句・詩などの韻文の総称。「管弦」は管楽器と弦楽器のこと。「弦」は「絃」とも書く。
しょうきゅうのとり【傷弓之鳥】
一度の失敗や災難で、臆病おくびょうになっておじけづくこと。弓矢で傷ついたことのある鳥は、楽器の弦をはじく音にさえ、おびえて高く飛ぶという意味から。
せいゆうきりゅう【性猶杞柳】
人間の本性は、曲げて器にできるコリヤナギのようなもので、善にも悪にもなり得るということ。
せきしゅくうけん【赤手空拳】
手には何の武器も持たないで立ち向かうこと。また、助けを何も借りずに、独力で物事を行うこと。▽「赤手」は手に何も持たないこと、「空拳」は拳こぶしだけで武器を持たないこと。
たいきばんせい【大器晩成】
大きな器は完成するまでに時間がかかることから、真に偉大な人物も大成するのが遅いということ。大人物は遅れて頭角を現すということ。才能がありながら不遇である人に対する慰めの言葉としても用いる。▽「大器」は偉大な器量をもつ人。「晩成」は多くの時間を費やして成就すること。
たいどうふき【大道不器】
聖人の行う大いなる道は、限られた物しか盛ることのできない器とは異なり、広く大きな作用を発揮することができるものであるということ。▽「大道」は聖人が踏み行う大いなる道の意。「器」は器物・道具で、ある用途・作用しかもたないもののたとえ。「大道たいどうは器きならず」と訓読する。
ちょうぶんこくる【雕文刻鏤】
器などに細工をして飾ること。転じて、文章の細部を工夫し飾ること。▽「雕文」は模様を彫刻すること。「刻鏤」は彫りつけること。「刻」は木に彫りつける、「鏤」は金属に彫りつける意。「雕」は「彫」とも書く。
ぶそうほうき【武装蜂起】
支配者の圧政に対抗して、人民が武器を取って一斉に立ち上がること。