いちびょうそくさい【一病息災】
病気もなく健康な人よりも、一つぐらい持病があるほうが健康に気を配り、かえって長生きするということ。▽「息災」は健康であること、身にさわりのないこと。
いっしょうさんたん【一唱三歎】
すばらしい詩文を賞賛する語。詩歌を一度詠み上げる間に、何度も感嘆する意から。▽「三」は何度もの意。「歎」は感じ入ってため息をつく、感心して褒めあげること。もとは先祖のみたまやである宗廟そうびょうの祭祀さいしで音楽を奏するとき、一人が唱うたえば、三人がこれに和して唱ったことをいった。「唱」は「倡」、「歎」は「嘆」とも書く。
きそくえんえん【気息奄奄】
息も絶え絶えで、今にも死にそうなさま。息をする力も弱く、今にも止まりそうな様子。転じて、広く事物などが今にも滅びそうな様子をいう。▽「気息」は呼吸、息づかい。「奄奄」は息が絶え絶えなさま。生気のないさま。「奄」は、おおう、ふさがる意。
こうせいかい【後生可畏】
若者は、今は未熟でも来るべき時代の息吹いぶきを敏感に感じ取り、将来の大きな可能性を秘めているから、侮ってはならず、むしろおそれ敬うべきであるということ。▽「後生」は自分より後から生まれてきた者。また、若者・後輩。一般に「後生こうせい畏おそる可べし」と訓読を用いる。
ごぎゅうぜんげつ【呉牛喘月】
過度におびえ恐れることのたとえ。また、疑いの心があると、何でもないものにまで恐れや疑いの気持ちをもつたとえ。暑い呉の地方の牛は月を見ても暑い太陽だと思い、喘あえぐ意から。▽「呉」は江南一帯の地。「喘」は息が切れて苦しそうに呼吸すること。「呉牛ごぎゅう、月つきに喘あえぐ」と訓読する。
じきょうふそく【自彊不息】
⇒自彊息(や)まず
そくさいえんめい【息災延命】
災難を無くし、寿命をのばすこと。
そったくどうじ【啐啄同時】
またとない好機のこと。また、学ぼうとする者と教え導く者の息が合って、相通じること。鳥の雛ひなが卵から出ようと鳴く声と母鳥が外から殻をつつくのが同時であるという意から。
ばくぎゃくのまじわり【莫逆之交】
ぴったりと息が合い、心に逆らうもののない親密なつきあい。
ぼうちゅうゆうかん【忙中有閑】
忙しい中にもほっと一息つく場面があるということ。