いこくじょうちょ【異国情緒】
いかにも外国らしい風物がかもしだす、わが国のものとは異なる雰囲気や趣。エキゾチシズム。▽「情緒」は「じょうしょ」とも読み、その周囲をとりまく雰囲気や気分。また、ある場所や物に接したときに受ける、しみじみとした情趣や雰囲気。
いしょくどうげん【医食同源】
病気を治す薬と食べ物とは、本来根源を同じくするものであるということ。食事に注意することが病気を予防する最善の策である、また、日ごろの食生活も医療に通じるということ。▽「医食」は医薬と食事、「同源」は根源が同じ意。
いちようちしゅう【一葉知秋】
わずかな前兆や現象から、事の大勢や本質、また、物事の衰亡を察知すること。一枚の葉が落ちたのを見て、秋が来たことに気づく意から。▽「一葉」は一枚の葉、一枚の葉が落ちること。「知秋」は秋の来たのに気づく意。一般に「一葉いちよう秋あきを知しる」と訓読を用いる。
いっしゃせんり【一瀉千里】
流れのきわめて速い形容。転じて、文章や弁舌などが巧みでよどみのないことのたとえ。また、物事が一気にはかどることのたとえ。物事が調子よく速やかに進み片付くたとえ。▽「瀉」は水が下に流れ注ぐ意。勢いよく流れ下ること。水が一気に千里もの距離を流れ下る意。
いんいんめつめつ【陰陰滅滅】
気分が暗く気の滅入めいるさま。また、暗く陰気で物さびしいさま。気分や雰囲気にいう。▽「陰陰」は薄暗く物さびしい様子。物さびしく陰気な様子。「滅滅」は生気がなくなり暗いさま。
かいしんそうき【灰心喪気】
がっかりして元気をなくすこと。▽「灰心」は火が消えた冷たい灰のように、元気がなくしょげている心。「喪気」は元気を失うこと。
きいんせいどう【気韻生動】
芸術作品に気高い風格や気品が生き生きと表現されていること。また、絵画や他の芸術作品などに、生き生きとした生命感や迫力があり、情趣にあふれていること。▽「気韻」は書画など芸術作品にある気高い趣。気品。「生動」は生き生きとしているさま。また、生き生きとして真に迫ること。中国六朝りくちょう時代、南斉なんせいの人物画の名手謝赫しゃかくが、『古画品録』の中で画の六法の第一に挙げたのに始まるといわれる。
きえんばんじょう【気炎万丈】
意気込みが他を圧倒するほど盛んであること。多くは意気盛んな談論についていう。▽「気炎」は炎が燃え上がるように盛んな気勢。意気込み。「万丈」は非常に高いこと。「丈」は長さの単位。気勢を上げるのを高く燃えあがる炎にたとえたもの。「炎」は「焔」とも書く。
きゃっかしょうこ【脚下照顧】
自分の足元をよくよく見よという意。もと禅家の語で、他に向かって悟りを追求せず、まず自分の本性をよく見つめよという戒めの語。転じて、他に向かって理屈を言う前に、まず自分の足元を見て自分のことをよく反省すべきこと。また、足元に気をつけよの意で、身近なことに気をつけるべきことをいう。▽「脚下」は足元の意。転じて、本来の自分、自分自身。「照顧」は反省し、よく考える、また、よくよく見る意。「照顧脚下しょうこきゃっか」ともいう。
こうがんかれん【紅顔可憐】
もとは元気でかわいらしい若者のたとえ。元気でかわいらしい若者がやがて老いるように、時の流れが無常であることのたとえ。