きか-かきょ【奇貨可居】
好機はうまくとらえて、
利用しなければならないというたとえ。珍しい値打ちのある物は貯えておいて、将来値が上がってから売ること。▽「
奇貨」は珍しい
価値のあるもの。転じて、
絶好の
機会のたとえ。「居」はたくわえる、
手元に置く意。
一般に「
奇貨きか居
おく可
べし」と
訓読を用いる。
- 出典
- 『史記しき』呂不韋伝りょふいでん
- 用例
- 女の打ち明けに対して、奇貨居くべしという気になって<三島由紀夫・金閣寺>
- 故事
- 中国戦国時代末、趙ちょうの人質となっていた秦しんの子楚しそを豪商の呂不韋りょふいが見出し、「これは掘り出しものだ、とっておかなくては」と援助し、のち子楚は秦の荘襄王そうじょうおう(始皇帝の父)となり、呂不韋はその大臣となった故事から。