かせいもうこ【苛政猛虎】
民衆にとって過酷な政治は人食い虎よりももっと恐ろしいということ。
けいせいさいみん【経世済民】
世の中をよく治めて人々を苦しみから救うこと。また、そうした政治をいう。▽「経」は治める、統治する。「済民」は人民の難儀を救済すること。「済」は救う、援助する意。「経世済民」を略して「経済」という語となった。
さいしゅうふくしゅう【載舟覆舟】
君主は人民によって支えられ、また、人民によって滅ぼされること。君主は人民を愛し、政治に安んじさせることが必要であるということをいう。また、人は味方して盛り立ててくれることもあれば、敵となってつぶしにかかることもあるということ。▽水は舟を浮かべるものであるが、同時に舟を転覆させもする意。君主を舟、民衆を水にたとえたもの。「舟ふねを載のせ舟ふねを覆くつがえす」と訓読する。
じんしんいっしん【人心一新】
人々の心を全く新しくすること。▽「人心」は多くの人々の心。民心。「一新」は古いことを全く改めて新たにすること。すっかり新しくする意。「人心を一新する」と表現されることが多い。
せんりむえん【千里無煙】
国中の民衆が貧困のきわみにあるということ。広い地域にわたって、料理のための竈かまどからの煙が見えないという意味。
どごうれっしん【土豪劣紳】
思いのままに人民から搾取する、残酷な地方豪族・地方地主のこと。▽「土豪」は地方の豪族。「劣紳」は卑劣な紳士の意で、地方地主などを卑しめていう語。
はくしさいしゅう【博施済衆】
広く人民に恩恵を与え、民衆を苦しみから救済すること。為政者の心得。▽「博施」は広く人民に恩恵を施すこと。「済」は救う、助ける意。「衆」は人々。多くの人。「博ひろく施ほどこして衆しゅうを済すくう」と訓読する。
ひゃくせいしょうめい【百姓昭明】
民衆の職分や官僚の職務がはっきりして、世の中がよく治まってなごやかなこと。
やくほうさんしょう【約法三章】
中国漢の高祖劉邦りゅうほうが作り、民衆に約束した三つの法律のこと。後に転じて、物事を行う際に、事前に決めておく簡単な約束事・規則のことをいう。また、簡単な法律の総称。▽「約法」は法律を約束すること。「三章」は劉邦の定めた三つの法律のこと。
りようこうせい【利用厚生】
民衆が必要とするものを調達したり、使いやすくしたりして、人々の暮らしを豊かにすること。