「て」の濁音。歯茎の有声破裂子音[d]と母音[e]とからなる音節。[de]
1 外へ出ること。「日の―」
2 出る状態・度合い。「水の―がいい」「人の―が少ない」
3 ある場所に出ること。
㋐出勤すること。「明日も―だよ」
㋑俳優などが舞台に登場すること。また、芸人が高座に出ること。「楽屋で―を待つ」
㋒芸者が招かれて客の座敷に出ること。「―の着物」
4 物事のはじめ。書き出し、歌い出しなどをいう。「―がうまくいけばあとは大丈夫」
5 出どころ。出身地・出身校などをいう。「九州の―」「旧家の―」「大学―」
6 物の出ている部分。
㋐建築物の突出部。また、その寸法。「軒 (のき) の―」
㋑艫 (とも) の最も高い部分。
7 (多く動詞の連用形に付き、下に「ある」「ない」を伴って)物事をなすのに十分な分量。また、物事をなしおえるのに要する時間・労力。「読み―がある」
「西洋の新聞は実に―がある。…残らず読めば五六時間はかかるだろう」〈漱石・倫敦消息〉
[接]
1 前の話を受けて、次の話を引き出す。それで。「―、今どこにいますか」「―、どうしました」
2 そういうわけで。それで。「探したが見つからない。―、新しいのを買った」
[格助]《格助詞「にて」の音変化》名詞、名詞的な語に付く。1 動作・作用の行われる場所・場面を表す。「家―勉強する」「委員会―可決する」「試験―合格点を取る」
「やまきの館 (たち) ―夜討ちに討ち候ひぬ」〈平家・五〉
2 動作・作用の行われる時を表す。「二〇歳―結婚する」
「十三―元服仕り候ふまでは」〈平家・七〉
3 動作・作用を行う主体となる組織・団体を表す。「政府側―検討中だ」「気象庁―光化学スモッグ警報を発令した」
4 期限・限度・基準を表す。「一日―仕上げる」「五つ―二〇〇円」
「三百騎ばかり―喚 (をめ) いて駆く」〈平家・七〉
5 動作・作用の行われる状態を表す。「みんな―研究する」「笑顔―あいさつする」
「盗人なる心―、否 (え) 、主、かく口きよくな言ひそ」〈今昔・二八・三一〉
6 動作・作用の手段・方法・材料などを表す。…を使って。「電話―連絡する」「テレビ―知ったニュース」「紙―作った飛行機」
「この御馬―宇治河のまっさき渡し候ふべし」〈平家・九〉
7 動作・作用の原因・理由を表す。「受験勉強―暇がない」「君のおかげ―助かった」
「その御心―こそかかる御目にもあはせ給へ」〈平家・二〉
[接助]《
7から。近世語》活用語の終止形に付く。原因・理由を表す。「おれが居て、あちこちから算段してやる―通られるが」〈滑・浮世床・初〉
⇒てい