じんしゃらくざん【仁者楽山】
仁徳の備わった人は、欲に動かされず心が穏やかでゆったりとしているので、おのずから安定したどっしりとした山を愛するものであるということ。▽「仁者じんしゃは山やまを楽たのしむ」と訓読する。
じんぜんじんび【尽善尽美】
欠けるものがなく、完璧かんぺきであること。美しさと立派さをきわめているさま。▽「善ぜんを尽つくし美びを尽つくす」と訓読する。
じんひぼくせき【人非木石】
人間は感覚を備えない木や石とは違う。喜怒哀楽の情があるということ。
じんめんじゅうしん【人面獣心】
冷酷で、恩義や人情をわきまえず、恥などを知らない人のこと。顔は人間であるが、心は獣類に等しい人の意から。▽「人面」は人間の顔。また、それに似た形の意。「獣心」は道理をわきまえない、残忍なけだもののような心。「人」は「にん」とも読む。
すんしんしゃくたい【寸進尺退】
少し進んで、大きく後退してしまうこと。また、得るものが少なく、失うことばかりであること。一寸(約三センチ)進んで、一尺(一寸の一〇倍)退くという意味。
すんぽふり【寸歩不離】
距離をおかず、すぐそばにいること。また、非常に密接な関係にあること。夫婦仲むつまじく、一歩も離れないこと。▽「寸歩」はごく少しの歩みの意。「寸歩すんぽ離はなれず」と訓読する。
せいかたんでん【臍下丹田】
へそのすぐ下あたりのところ。漢方医学では、ここに意識を集中して力を集めれば、健康を保ち勇気がわいてくるという。▽「臍下」はへその下、「丹田」もへその下あたりの意。また、ここを「下丹田」ともいう。
せいきょういっち【政教一致】
政治と特定の宗教が、渾然一体となり、切り離せない関係にあるような国家制度。
せいきんりょうぎょく【精金良玉】
性格が穏やかで純粋なたとえ。すぐれた金属と立派な玉の意から。▽「精金」は混じり気のない金属。「良玉」は美しい玉。「良玉精金りょうぎょくせいきん」ともいう。北宋ほくそうの学者であった程顥ていこうの人柄が、温和で純粋であることを言った言葉。
せいこううどく【晴耕雨読】
田園で世間のわずらわしさを離れて、心穏やかに暮らすこと。晴れた日には田畑を耕し、雨の日には家に引きこもって読書する意から。