じんめん-じゅうしん【人面獣心】
冷酷で、恩義や人情をわきまえず、恥などを知らない人のこと。顔は人間であるが、心は獣類に等しい人の意から。▽「人面」は人間の顔。また、それに似た形の意。「獣心」は道理をわきまえない、残忍なけだもののような心。「人」は「にん」とも読む。
- 出典
- 『史記しき』匈奴伝きょうどでん賛
- 句例
- 人面獣心の残忍な奴やつ
- 用例
- 中にはあの男を罵ののしって、画のためには親子の情愛も忘れてしまう、人面獣心の曲者くせものだなどと申すものもございました。<芥川竜之介・地獄変>
- 類語
- 虎吻鴟目こふんしもく 人頭畜鳴じんとうちくめい