しちりけっかい【七里結界】
人や物事を忌み嫌って、遠ざけたり、寄せ付けないようにすること。密教などで、悪魔が入ってきて修行を邪魔しないように、四方に境界を設けること。
じんせきみとう【人跡未踏】
人がまだ一度も入ったり通ったりしたことがないこと。▽「人跡」は人の足あと、人の通ったあと。人の往来。「未踏」はまだだれも足を踏み入れていないこと。
すいぎょのまじわり【水魚之交】
離れることができない、親密な間柄や交際のたとえ。水と魚のように切っても切れない親しい関係をいう。君主と臣下、また、夫婦の仲がよいことなどについても用いる。▽「交」は「こう」とも読む。
ぜんせいぜんき【全生全帰】
人のからだは親から授かったものだから、一生大切にして傷つけないことが本当の親孝行であるということ。▽「全」は欠けたところがないという意味。「帰」はもとあるところに落ち着くこと。欠けたところなく生んでもらったのだから、そのまま親に返すということ。
そうりんいっし【巣林一枝】
小さい家に満足すること。分相応の暮らしに満足すること。不必要に他の物まで求めようとせず、分相応を守るたとえ。鳥は木のたくさんある林に巣を作っても、自分で使うのは一本の枝だけであるという意から。▽「巣林」は林に巣を作ること。「一枝巣林いっしそうりん」ともいう。
たいわくふかい【大惑不解】
自分の迷いを自覚できない凡人は、一生かかっても真理を悟ることはできないということ。また、大いに迷い惑って、疑問がなかなか解けないこと。
だいちふち【大智不智】
本当にすぐれた知恵者は、その知恵をひけらかさないので、一見無知な愚か者に見えるということ。利口ぶってはいけないと戒めるたとえ。
ちがいほうけん【治外法権】
国際法上、他国領域の中で、その国の法律や裁判権の行使を受けない特権。転じて、ある人がある特定の事柄において、他人の支配や規則などによる拘束を受けないでいられる特殊な立場。
ちくとうぼくせつ【竹頭木屑】
役に立たないもののたとえ。また、細かなもののたとえ。転じて、つまらないものでも、何かで役に立つかもしれないから粗末にしないこと。廃物利用すること。▽「竹頭」は竹の切れはし。「木屑」は木のくず。
ちそくふじょく【知足不辱】
自分の分ぶんを知り、それで満足をすれば辱めを受けないということ。▽「知足」は足ることを知る意。分をわきまえて欲をかかないこと。「不辱」は恥辱を受けないということ。一般に「足たるを知しれば辱はずかしめられず」と訓読を用いる。