ばんしいっせい【万死一生】
必死の覚悟を決めること。また、ほとんど死を避けがたい危険な瀬戸際で、かろうじて助かること。▽「万死」はほとんど助かる見込みのないこと。「生」は「しょう」とも読む。前者は「万死に一生を顧かえりみず」、後者は「万死を出いでて一生に遇あう」「万死に一生を得う」の略。
ひかこうがい【悲歌慷慨】
悲しげに歌い、世を憤り嘆くこと。社会の乱れや自分の不運などを、憤り嘆くこと。壮烈な気概のたとえ。▽「悲歌」は悲しげに歌うこと。「慷慨」は憤り嘆くこと。「慷慨悲歌こうがいひか」ともいう。
ひにくこうしゅ【肥肉厚酒】
ぜいたくな食べ物と酒。肥えてたいへん美味な肉と、上等なうまい酒。▽「肥肉」は鳥やけものの肥えておいしい肉、「厚酒」はおいしい酒の意。「厚酒肥肉こうしゅひにく」ともいう。
ひはつえいかん【被髪纓冠】
非常に急いでいること。たいへん急いで行動すること。▽「被髪」は髪を被こうむる意で、振り乱した髪の毛が頭にかぶさること。「纓冠」は冠のひもを結ぶ意。髪を振り乱したまま髪を束ねずに冠のひもを結ぶことから。
ひょうたんそうあい【氷炭相愛】
この世では起こりえないことのたとえ。また、冷たい氷と熱い炭のように、まったく性質が相反するものが、相手の特性を利用しながら、助け合うこと。友人が互いの特性の違いを活かし、戒め合いながら助け合うこと。
びみょうげんつう【微妙玄通】
緻密ちみつで奥深く、すべてに通じていること。真理を体得した者の様子をいう語。▽「微妙」は精妙・緻密なさま。また、深遠で奥深く知りがたいさま。「玄通」は奥深く通じていること。また、奥深く果てしないこと。
びもくしゅうれい【眉目秀麗】
容貌ようぼうがすぐれ、たいへん美しいさま。男性に用いる語。▽「眉目」は眉まゆと目のこと。転じて、顔かたち。「秀麗」はすぐれてうるわしいさま。
ふうじゅのたん【風樹之嘆】
父母がこの世になく、孝行のできない嘆き。静まりたいと思っても、風がやまない限り静まることができない樹木の嘆きにたとえたもの。
ふとくようりょう【不得要領】
話の要点がはっきりせず、何を言いたいのかよくわからないこと。
ふへんふとう【不偏不党】
いずれの主義や党派にも加わらないこと。偏ることなく、公正・中立な立場をとること。▽「偏」はかたよる意。「不偏」は偏らないこと。公正であること。「不党」は仲間や党派に加わらないこと。