せっしゅふしゃ【摂取不捨】
仏がこの世の衆生しゅじょう、生きているものすべてを見捨てず、仏の世界に救い上げること。▽「摂取」はその慈悲心で衆生を仏の世界に救うこと。「不捨」は仏がどのような生き物をも見捨ててしまうことはないということ。
せつでいのこうそう【雪泥鴻爪】
行方がわからないこと。あとには、何も残らないということ。雪解けのぬかるみの道には、鴻おおとりの足跡も残らないという意味から。また、はかない人生のたとえとしても使われる。
せつりのせいこう【雪裏清香】
梅の異名。雪のある間はほとんどの花はその姿を見せないが、梅だけはまだ雪のある間に清らかな香りを漂わせているという意。▽「雪裏」は雪が降っている中、また、雪の積もっている中。
せんがくひさい【浅学菲才】
学問や知識が浅く未熟で、才能が欠けていること。自分の識見をへり下っていう語として用いられることが多い。▽「浅学」は学問や知識が浅く未熟なこと。「菲」はもと野菜の名で、かぶらの種類。転じて、薄い、粗末な、劣ったという意に用いられる。「菲才」は才能のないこと。「菲」は「非」とも書く。
せんさばんべつ【千差万別】
さまざまに異なって同じでないこと。▽「千」「万」は数の多いことを示す。「差別」は区別・違いの意味。「差」は「しゃ」、「万」は「まん」とも読む。
せんざいいちぐう【千載一遇】
滅多に訪れそうもないよい機会。二度と来ないかもしれないほど恵まれた状態。▽「載」は「年」に同じ。「一遇」は一度出会う。「遇」は思いがけず出くわす。千年に一度偶然訪れるくらいの機会という意味。
せんざんばんすい【千山万水】
たくさんの山や川。山や川が続くこと。深山幽谷の形容。また、旅路の長くけわしいことの形容。▽「千」「万」は数の多いことを示す。「山水」は「山河」に同じ。行けども行けども山や川が続くという意味。「万水千山ばんすいせんざん」ともいう。
せんしばんこう【千思万考】
何度も考えること。また、あれこれ考えて思いをめぐらすこと。▽「千」「万」は数の多いことを示す。「思」は細かいことを考える。何回も思考してみるという意味。
せんしばんこう【千紫万紅】
さまざまな花の色の形容。また、色とりどりに咲いている花のこと。▽「千」「万」は数の多いことを示す。
せんしゅうばんざい【千秋万歳】
歳月の非常に長いこと。また、長寿を祝う言葉。▽「千」「万」は数の非常に多いことを示す。「秋」「歳」はともに年のこと。千年、万年の非常に長い年月の意。「万歳」は「ばんぜい」「まんざい」とも読む。