しかいふくねん【死灰復然】
一度衰えた勢力が再び盛り返すたとえ。また、一度おさまった事が再発することのたとえ。火の気が消えて冷たくなった灰が、再び燃え出す意から。▽「然」は「燃」と同じで、燃える、燃え上がる意。「然」は「燃」とも書く。「死灰しかい復また然もゆ」と訓読する。
しくはっく【四苦八苦】
非常に苦労すること。たいへんな苦しみ。もと仏教の語で、あらゆる苦しみの意。▽「四苦」は生しょう老・病・死の四つの苦しみ。「八苦」は「四苦」に愛別離苦あいべつりく(親愛な者との別れの苦しみ)、怨憎会苦おんぞうえく(恨み憎む者に会う苦しみ)、求不得苦ぐふとくく(求めているものが得られない苦しみ)、五蘊盛苦ごうんじょうく(心身を形成する五つの要素から生じる苦しみ)を加えたもの。
しざんけつが【屍山血河】
激しい戦闘のたとえ。また、そのあとの惨状のこと。屍しかばねの山と血の河の意から。▽「血河」は「けっか」とも読む。また、「屍」は「尸」とも書く。
ししるいるい【死屍累累】
死体が多く重なり合って、むごたらしいさま。▽「死屍」はしかばね・なきがら。「累累」は重なり合うさま。
しちてんはっき【七転八起】
何度失敗してもくじけず、立ち上がって努力すること。転じて、人生の浮き沈みの激しいことのたとえとして用いることもある。七度転んでも八度起き上がる意から。▽一般に「七転ななころび八起やおき」という。「転」は「顛」とも書く。
しっぷうけいそう【疾風勁草】
苦境や厳しい試練にあるとき、初めて意志や節操が堅固な人であることが分かるたとえ。強い風の中に折れずにいる強い草の意、また、強い風が吹いて、初めて強い草であることが分かる意から。▽「疾風」は激しく速く吹く風。はやて。「勁草」は強い草。節操の堅い人のたとえ。「疾風しっぷうに勁草けいそうを知る」の略。
しっぷうどとう【疾風怒濤】
激しい風と荒れ狂う波の意。また、時代が激しく変化することの形容。▽「怒濤」は荒れ狂い逆巻く波。ドイツ語「シュトルム‐ウント‐ドラング」の訳語で、十八世紀後半ゲーテらを中心に展開された文学革新運動をいう。
しっぷうもくう【櫛風沐雨】
風雨にさらされながら、苦労して働くこと。また、世の中のさまざまな辛苦にさらされることのたとえ。▽「櫛風」は風に髪が櫛くしけずられること。「沐雨」は雨で髪が洗われること。「沐雨櫛風もくうしっぷう」ともいう。
しゃくしじょうぎ【杓子定規】
一定の基準や形式で、すべてを律しようとすること。また、そのために融通がきかないさま。曲がっている杓子の柄を無理に定規の代用とする意から。▽「杓子」は汁や飯などを盛ったりよそったりする道具。古くは柄が曲がっていた。
しゃさいとりょう【車載斗量】
数量の非常に多いことのたとえ。また、多くあっても、すべて平凡であることのたとえ。車に載せ、ますではかる意から。▽「斗」は量器のとます・ます。「量」ははかる意。