ぼくしゅせいき【墨守成規】
従来の旧弊なしきたり・習慣などを改めようとせずに、かたくなに守ろうとすること。
ぼっこんりんり【墨痕淋漓】
筆で書いたものが、生き生きとしてみずみずしいさま。▽「墨痕」は墨のあと、墨を使って表現したもの。「淋漓」は水や汗や血などが流れ落ちるさま。また、筆の勢いが盛んなさま。
まちあいせいじ【待合政治】
政治家たちが、待合茶屋の宴席を借りて政治上の裏工作などを密議すること。
みっかてんか【三日天下】
権力を握っている期間が、きわめて短いことの形容。戦国時代、明智光秀が本能寺で織田信長を討って天下をとったが、十数日で豊臣秀吉に討たれたことから。▽「三日」はごく短い期間のこと。「天」は「でん」とも読む。
みょうじたいとう【名字帯刀】
江戸時代、血筋をあらわす家の名称(姓・名字)を名乗り、太刀を腰に差す武士の特権が、平民の身分でも庄屋や御用商人などの一部に特例として許されたこと。名字帯刀御免。
むこくのたみ【無告之民】
救いを求めて訴えることができない人々のこと。また、頼る者のない天涯孤独な人。貧者、老人、身寄りのない子、夫を亡くした女性などの弱者。
むしゃしゅぎょう【武者修行】
武士が武芸の修行のために諸国を旅して回ること。転じて、他の土地や外国に行って、技術や芸術などの腕を磨くこと。
むしょくとうめい【無色透明】
色がついていないで、すきとおっていること。また、そのさま。転じて、くもりがなく明らかなこと。意見などが偏っていないこと。
むてかつりゅう【無手勝流】
戦わずに、策略で相手に勝つこと。また、その方法。また、師伝によらず、自分で勝手にきめた流儀。自分勝手にやること。また、そのやり方。自己流。無手で勝つ流儀の意から。▽「無手」は手に武器・道具などを持たないこと。剣客塚原卜伝つかはらぼくでんが渡し舟の中で、武者修行者から真剣勝負をいどまれたとき、相手を小洲に上がらせ、自分は上がらずに竿さおで船を突き放し、「戦わず勝つ、これが無手勝流だ」と言って血気の勇を戒めた逸話から。
むびょうそくさい【無病息災】
病気せず、健康であること。元気なこと。▽「無病」は病気にかかっていないこと。「息」はやめる、防ぐ意。「息災」はもとは仏の力によって災害・病気など災いを除く意。転じて、健康で元気なさまをいう。