きゅうりゅうゆうたい【急流勇退】
官職などをいさぎよく、きっぱりと辞めること。船が急流中で勇敢にさっと引き返すように、仕事の調子のいいうちに、機を見て辞職する意から。▽「勇退」は勇敢に退くこと。また、思い切りよく地位を退くこと。
きょうかすいげつ【鏡花水月】
はかない幻のたとえ。目には見えるが、手に取ることのできないもののたとえ。また、感じ取れても説明できない奥深い趣のたとえ。詩歌・小説などの奥深い味わいのたとえ。本来は、鏡に映った美しい花と水に映った美しい月の意。それらは目には見えても見るだけで、実際に手に取ることができないことからいう。▽「水月鏡花すいげつきょうか」ともいう。「鏡花水月法」はその物事をあからさまに説明しないで、しかもその物事の姿をありありと読者に思い浮かばせる表現方法。
きょうさせんどう【教唆扇動】
人を教えそそのかして、気持ちをあおりたて、実際にある行動を起こすように仕向けること。
きょれいふまい【虚霊不昧】
《朱熹「大学章句」から》天から授かった心の本体は空で、欲に曇ることなく、鏡のようにすべての物事を明らかに映すことができること。
きんおうむけつ【金甌無欠】
物事が完全で欠点がないたとえ。特に、外国からの侵略を受けたことがなく、安泰で堅固な国家や天子の位のたとえ。黄金の瓶かめに少しも欠け損じたところがない意から。▽「金甌」は黄金の瓶。高貴なものということから、国家や天子の位にたとえる。「金甌きんおう欠かくる無なし」と訓読する。
きんかぎょくじょう【金科玉条】
黄金や珠玉のように善美を尽くした法律や規則の意。転じて、人が絶対的なよりどころとして守るべき規則や法律のこと。現在では「金科玉条のごとく守る」などと用いて融通のきかないたとえとして用いられることもある。▽「金」「玉」は貴重なもの・大切なもののたとえ。「科」「条」は法律やきまりなどの条文の意。
きんきじゃくやく【欣喜雀躍】
小躍りするほど大喜びをすること。▽「欣」「喜」はともに喜ぶ意。「雀躍」は雀すずめがぴょんぴょんと跳ね行くように喜ぶこと。
きんしぎょくよう【金枝玉葉】
天子の一族や子孫のたとえ。また、美しい雲の形容。また、花樹の枝葉が金玉のように美しく茂る意。▽天子の一族の意のとき、「金」「玉」は高貴のたとえ、「枝」「葉」は一族や子孫のたとえ。「玉葉金枝ぎょくようきんし」ともいう。
きんしんしゅうこう【錦心繍口】
詩文の才能にすぐれているたとえ。美しくすぐれた思いと言葉の意から。▽「錦心」は錦にしきのように美しい思いや心をいう。「繍口」は刺繍ししゅうのように美しい言葉。
きんじょうてっぺき【金城鉄壁】
非常に守りの堅いことのたとえ。また、非常に堅固で、付け込むすきがないことのたとえ。金や鉄のようにきわめて堅固な城壁の意から。