じんじふせい【人事不省】
まったく知覚や意識を失うこと。重病や重傷などで意識不明になり、昏睡こんすい状態になること。▽「人事」はここでは、人のなしうることの意。「不省」はわきまえない、かえりみない意。
じんめんじゅうしん【人面獣心】
冷酷で、恩義や人情をわきまえず、恥などを知らない人のこと。顔は人間であるが、心は獣類に等しい人の意から。▽「人面」は人間の顔。また、それに似た形の意。「獣心」は道理をわきまえない、残忍なけだもののような心。「人」は「にん」とも読む。
せいめいきょうかん【精明強幹】
物事をよくわきまえていて、仕事をてきぱきとさばく能力の高いさま。聡明でよく仕事ができること。また、身心ともに健全な人。▽「精明」は物事にくわしく明らかなさま。「強幹」は仕事をやり遂げる能力のすぐれている意。
ちしゃふげん【知者不言】
物事の道理をわきまえる真の知識者は、それを軽々しく口にはしないものだということ。
ちしゃふわく【知者不惑】
賢者は物事の道理をわきまえているから、判断に迷わないということ。
ちそくあんぶん【知足安分】
高望みをせず、自分の境遇に満足すること。▽「知足」は足ることを知る意。分ぶんをわきまえて欲をかかないこと。「安分」は自分の境遇・身分に満足すること。「足たるを知しり分ぶんに安やすんず」と訓読する。
ちそくふじょく【知足不辱】
自分の分ぶんを知り、それで満足をすれば辱めを受けないということ。▽「知足」は足ることを知る意。分をわきまえて欲をかかないこと。「不辱」は恥辱を受けないということ。一般に「足たるを知しれば辱はずかしめられず」と訓読を用いる。
とうろうのおの【螳螂之斧】
弱者が自分の力をわきまえず、強者に立ち向かうことのたとえ。▽「螳螂」はかまきり、「斧」はかまきりのかま。
にっしょくのろう【日昃之労】
わき目もふらずに一生懸命働くこと。
ひっぷひっぷ【匹夫匹婦】
身分の低い男と女。また、教養がなく、道理をわきまえない者たちのこと。封建的な身分制度下で使われた言葉。▽「匹夫」は身分の低い男、教養のない男、「匹婦」は身分の低い、道理をわきまえない女の意で、平凡なつまらぬ男女のことをいう。