しっぷうけいそう【疾風勁草】
苦境や厳しい試練にあるとき、初めて意志や節操が堅固な人であることが分かるたとえ。強い風の中に折れずにいる強い草の意、また、強い風が吹いて、初めて強い草であることが分かる意から。▽「疾風」は激しく速く吹く風。はやて。「勁草」は強い草。節操の堅い人のたとえ。「疾風しっぷうに勁草けいそうを知る」の略。
たいひつとくしょ【大筆特書】
[名](スル)強調して書くこと。特筆大書。「社史の中で—されるべき事柄」
だんしょうしゅぎ【断章取義】
書物や詩を引用するときなどに、その一部だけを取り出して自分の都合のいいように解釈すること。▽「章」は文章。また、詩文の一編。「断章」は文章の一部を取り出すこと。「取義」はその意味をとること。「章しょうを断たち義ぎを取とる」と訓読する。
だんぱつぶんしん【断髪文身】
野蛮な風習のこと。▽「断髪」は髪を短く切ること。「文身」は刺青いれずみのこと。古代中国の呉越ごえつ一帯の風習。
ちゅうつうがいちょく【中通外直】
君子の心が広く、その行いはまっすぐなこと。▽「中通」は中に穴があいているさま。心に邪心のないたとえ。「外直」は外形がまっすぐなこと。ともに蓮はすの茎の形容。「中なか通つうじ外そと直なおし」と訓読する。
ちゅうやけんこう【昼夜兼行】
昼夜をわかたずに仕事をすること。また、昼も夜も休まず道を急行すること。▽「昼夜」は昼と夜。一日中。「兼行」は急いで一日に普通の倍の道のりを歩くこと。
ちょうあんにっぺん【長安日辺】
遠い場所のたとえ。また、才知に富んでいるたとえ。▽「長安」は中国の西安市の古名。多くの王朝の都となった都市。「日辺」は太陽のあるあたり。
ちょううんぼう【朝雲暮雨】
男女の契り・情交のこと。▽「朝雲」は朝の雲、「暮雨」は夕暮れに降る雨の意。「暮雨朝雲ぼうちょううん」ともいう。
れいかんさんと【冷汗三斗】
強い恐怖感を抱いたり、恥ずかしい思いをして、からだ中から冷や汗が流れること。▽「一斗」は約十八リットル。「三斗」は量の多いことを誇張していったもの。
ろうちょうかんえん【籠鳥檻猿】
自由を束縛されて、思い通りに生きられないもののたとえ。かごの中に閉じ込められた鳥と、おりに閉じ込められた猿の意から。▽不自由な生き方を強いられるこの二者は、白居易はくきょいとその友人の元禛げんしんを比喩ひゆして言ったもの。「檻猿籠鳥かんえんろうちょう」ともいう。