あいまいもこ【曖昧模糊】
はっきりせず、ぼんやりしているさま。あやふやなさま。▽「曖昧」も「模糊」も、ともにぼんやりして不明瞭ふめいりょうなさま。「模」は「糢」とも書く。
あくはつとほ【握髪吐哺】
立派な人材を求めるのに熱心なこと。▽「握髪」は髪を洗っている途中で、髪を握って洗うのをやめること。「吐哺」は口中の食べ物を吐き出すこと。「髪かみを握にぎり哺ほを吐はく」と訓読する。「吐哺握髪とほあくはつ」ともいい、略して「吐握」ともいう。
あびきょうかん【阿鼻叫喚】
非常な辛苦の中で号泣し、救いを求めるさま。非常に悲惨でむごたらしいさま。地獄に落ちた亡者が、責め苦に堪えられずに大声で泣きわめくような状況の意から。▽「阿鼻」は仏教で説く八熱地獄の無間むけん地獄。現世で父母を殺すなど最悪の大罪を犯した者が落ちて、猛火に身を焼かれる地獄。「叫喚」は泣き叫ぶこと。一説に八熱地獄の一つの大叫喚地獄(釜かまゆでの地獄)の意。
いちじせんきん【一字千金】
一字が千金もの大きな価値がある、立派な文字や文章。
いっきょりょうとく【一挙両得】
一つの行為で、同時に二つの利益が得られること。一つで二つの利益が得られること。また、わずかな労力で多くの利益を得るたとえ。▽「一挙」は一つの動作・行動。
いっせいちだい【一世一代】
一生のうちにたった一度のこと。一生に二度とないような重大なこと。また、ふだんと違い際立ったことをすること。もと役者などが引退するとき、演じ納めとして最後に得意の芸を演ずることをいう。▽「一世」「一代」はともに人の一生をいう。「世」は「せい」とも読む。
いっせきにちょう【一石二鳥】
一つのことをして、二つの利益を得るたとえ。一つの行為や苦労で、二つの目的を同時に果たすたとえ。一つの石を投げて、二羽の鳥を同時に捕らえる意から。▽今では、ここから「一石三鳥」「一石四鳥」などという語も使われる。
ろうせいえんじゅく【老成円熟】
豊富な経験に裏打ちされて、人格・知識・技能・教養などが十分に熟達していること。▽「老成」は経験を十分に積んで物事にたけていること。「円熟」は人格や技量などが十分に発達していて、豊かな内容をもつこと。
ろうせいじちょう【老成持重】
十分に経験を積んで物事に長じ、しかも慎重なこと。▽「老成」は経験を積んで、人格・技能・教養などが十分に熟達していること。「持重」は大事をとって慎重にする意。
わようせっちゅう【和洋折衷】
日本風と西洋風の様式を、程よく取り混ぜること。▽「折衷」は二つ以上の事物や考え方などのそれぞれよい所を、適度に合わせて一つにすること。「衷」は「中」とも書く。