いちぼうせんり【一望千里】
ひと目で千里を見渡せる意から、広々として見晴らしのよいことの形容。
うえんろぎょ【烏焉魯魚】
文字の書き誤り。文字の造形が似ていて書き誤ること。「烏」と「焉」、「魯」と「魚」がそれぞれ字形が似ていて、誤りやすいことからいう。
かこうりゅうりょく【花紅柳緑】
春の美しい景色の形容。また、色とりどりの華やかな装いの形容。また、人手を加えていない自然のままの美しさのこと。花は紅に柳は緑の意。▽「柳緑花紅りゅうりょくかこう」ともいう。
かんぜんぜつご【冠前絶後】
ずばぬけてすぐれている形容。また、非常に珍しいことの形容。今までで最高であって、これからもないであろうという意から。▽「冠」はかんむりで、人の一番上につけることから、最高にすぐれている意。略して「冠絶」ともいう。
きこどうどう【旗鼓堂堂】
軍隊が整然として勢いや威厳のあるさま。転じて、一般に隊列をなして行進するさまなどの形容にも用いる。また、文筆の勢いの盛んな形容。▽「旗鼓」は軍旗と太鼓。転じて、軍隊。「堂堂」は陣容などが整って盛んなさま。また、威厳のあるさま。
こうふうせいげつ【光風霽月】
心がさっぱりと澄み切ってわだかまりがなく、さわやかなことの形容。日の光の中を吹き渡るさわやかな風と、雨上がりの澄み切った空の月の意から。また、世の中がよく治まっていることの形容に用いられることもある。▽「霽」は晴れる意。
こうぼくしかい【槁木死灰】
身も心も生気がまったくなく、何の働きもしないたとえ。無欲で無心なさま。▽「槁木」は枯れ木。からだが枯れ木のように静止して不動なことの形容。「死灰」は燃え尽きて、火の気のない灰。心が火の気のない灰のように無心なことの形容。いずれも生気や活気のないさま。
さんこうすいちょう【山高水長】
山が高くそびえ、川が長く流れるさま。高潔な人の功績や徳望が崇高で、長く人に仰がれることの形容。また、人の品性が高大で高潔なことの形容に用いられることもある。▽「山高」は山がどっしり高くそびえる意で、功績や徳望の高さを人から仰がれるたとえ。「水長」は川の水が絶えることなく流れる意で、長く尽きることのないたとえ。「山やまのごとく高たかく水みずのごとく長ながし」と訓読する。
せんぐんばんば【千軍万馬】
非常に大きな軍隊。また、その勢いが強いことの形容。また、数多くの戦いを経験していること。転じて、豊富な社会経験があること、多くの苦労を重ねたしたたかな老練の人の形容。▽「千」「万」は数の多いことを示す。
ゆうけいむけい【有形無形】
形あるものと、形がないもの。目に見えるものと見えないものの両方。