いっきとうせん【一騎当千】
群を抜いた勇者のたとえ。また、人並みはずれた能力や経験などのたとえ。一人の騎兵で千人もの敵を相手にできる意から。▽「当千」は「千に当たる」で、千人を敵にできる、千人に匹敵する意。「千」は「ぜん」とも読む。
かんぜんぜつご【冠前絶後】
ずばぬけてすぐれている形容。また、非常に珍しいことの形容。今までで最高であって、これからもないであろうという意から。▽「冠」はかんむりで、人の一番上につけることから、最高にすぐれている意。略して「冠絶」ともいう。
がんちゅうのくぎ【眼中之釘】
自分に害をなすもののたとえ。邪魔者、いやなやつ、憎らしい人などのたとえ。眼の中の釘(目の中の障害物)の意から。▽類句として「眼中抜釘(眼中より釘を抜く)」があり、自分に害を与えるものを取り去る、害をなすものがいなくなる意。一般には邪魔者がいなくなったときに「眼中の釘が抜けたようでせいせいした」などと用いる。「釘」は「丁」とも書く。
きゅうしいっしょう【九死一生】
危ういところで奇跡的に助かること。ほとんど死を避けがたい危険な瀬戸際で、かろうじて助かること。▽「九死」は十のうち九まで死の可能性が高いことで、ほとんど死が避けがたい危険な場合をいう。「一生」は十のうち一の生きる可能性の意。一般には「九死に一生を得る」という形で用いることが多い。
けんにんふばつ【堅忍不抜】
どんなことがあっても心を動かさず、じっと我慢して堪え忍ぶこと。▽「堅忍」は意志がきわめて強く、じっと堪え忍ぶこと。我慢強いこと。「不抜」は固くて抜けない意。意志が強く、何があっても心を動かさないこと。
ごえつどうしゅう【呉越同舟】
仲の悪い者同士や敵味方が、同じ場所や境遇にいること。本来は、仲の悪い者同士でも同じ災難や利害が一致すれば、協力したり助け合ったりするたとえ。▽「呉」「越」はともに中国春秋時代の国名。父祖以来の因縁の宿敵同士で、その攻防戦は三十八年に及んだという。
しこんしょうさい【士魂商才】
武士の精神と商人としての抜け目ない才能とを併せもっていること。▽「士魂」は武士の精神。「商才」は商売の才能。「和魂漢才」をもじってできた語という。
しちゅうきゅうかつ【死中求活】
絶体絶命の状況でも、何か解決の糸口を見つけ、活路を見出そうとすること。また、窮地から抜け出すために、死ぬ覚悟で、危険にとびこんでいくこと。
しょうえんだんう【硝煙弾雨】
銃弾を撃ち合う激しい戦い。戦闘が激しく繰り広げられるさま。▽「硝煙」は火薬の煙。発砲によって出る煙。「弾雨」は銃弾が雨のように降り注ぐさま。「煙」は「烟」とも書く。
ずさんだつろう【杜撰脱漏】
ぞんざいで誤りや抜けが多いこと。整理されていず、いいかげんで、誤字脱字が多い著作や原稿の意味。