ごんごどうだん【言語道断】
言葉に表せないほどあまりにひどいこと。とんでもないこと。もってのほか。もと仏教の語で、奥深い仏教の真理や究極の境地は言葉では言い表せない意から。▽「言語」は言葉に出して表すこと。「道断」は言うことが断たれること。「道」は口で言うこと。また、「言語の道が断たれる」意ともいう。
しまおくそく【揣摩憶測】
[名](スル)自分だけの判断で物事の状態や他人の心中などを推量すること。当て推量。「恐らくは—に過ぎないであろう」〈谷崎・春琴抄〉
しゅんいんしゅうだ【春蚓秋蛇】
《「晋書」王羲之伝賛から》春のミミズや秋のヘビのように、字も行も、うねうねと曲がりくねっていること。字がへたなことのたとえ。
しゅんじゅぼうん【春樹暮雲】
《杜甫「春日憶李白」に「渭北春天の樹、江東日暮の雲」とあり、長安(渭北)に住まう杜甫が、はるか遠く揚子江付近(江東)を旅する友人李白を思ったところから》遠く離れている友を思う心の切実なことを表す...
しんしほしゃ【唇歯輔車】
一方がだめになると、他方もだめになってしまうような、お互いが助け合うことによって成り立つ関係のたとえ。もちつもたれつの関係をいう。▽「唇歯」はくちびると歯。「輔車」は頬骨ほおぼねと下あごの骨のことで、一説に車の添え木と車ともいい、他にも説がある。くちびると歯や頬骨と下あごの骨は、切っても切れない密接な関係にあることから。「輔車唇歯ほしゃしんし」ともいう。「唇」は「脣」とも書く。
じゅたいこくち【受胎告知】
キリスト教で、天使ガブリエルがヨセフのいいなずけ聖母マリアを訪れ、キリストの身ごもりを告げたこと。古くからキリスト教美術のテーマの一つ。▽「受胎」は身ごもること。
せんしばんこう【千思万考】
何度も考えること。また、あれこれ考えて思いをめぐらすこと。▽「千」「万」は数の多いことを示す。「思」は細かいことを考える。何回も思考してみるという意味。
はつらんはんせい【撥乱反正】
乱れた世の中を治めて、正常な世に戻すこと。▽「撥」は治める意。「反」は返す、戻す意。「乱らんを撥おさめて正せいに反かえす」と訓読する。
ばっぽんそくげん【抜本塞源】
災いの原因になるものを、徹底的に取り除くこと。木の根を抜き、水源をふさぎ止める意から。もとは、根本を忘れて道理を乱すたとえとして用いられたが、現在では前者の意に用いられることが多い。▽「本」は木の根。「源」は水源。「本もとを抜ぬき、源みなもとを塞ふさぐ」と訓読する。
ほうしちょうだ【封豕長蛇】
貪欲どんよくで残酷な人や国のたとえ。大きな豚と長い蛇の意から。▽「封」は大きい意。「豕」は豚、いのししの意。