ちしゃふわく【知者不惑】
賢者は物事の道理をわきまえているから、判断に迷わないということ。
ちそくあんぶん【知足安分】
高望みをせず、自分の境遇に満足すること。▽「知足」は足ることを知る意。分ぶんをわきまえて欲をかかないこと。「安分」は自分の境遇・身分に満足すること。「足たるを知しり分ぶんに安やすんず」と訓読する。
ちそくふじょく【知足不辱】
自分の分ぶんを知り、それで満足をすれば辱めを受けないということ。▽「知足」は足ることを知る意。分をわきまえて欲をかかないこと。「不辱」は恥辱を受けないということ。一般に「足たるを知しれば辱はずかしめられず」と訓読を用いる。
ちっきょへいそく【蟄居屏息】
家にこもって外出せず、じっと隠れていること。▽「蟄居」は動物や虫が冬眠しているように、一つの場所にとどまって、じっと隠れていること。「屏息」は「屏気」と同じで、息を殺してじっと隠れていること。江戸時代、公家・武士に科した刑罰の一つで、外出を禁じて一室に謹慎させたもの。
ちゅうさんしゃかい【鋳山煮海】
山の銅を採掘して銭を鋳、海水を煮て塩を造る意。山海の産物が豊富であること。また、多くの財貨をたくわえるたとえ。自然の資源を開発することに長たけているたとえにも用いる。▽「鋳山」は山の銅を採り、それを溶かして貨幣を造ること。「煮海」は海水を煮て塩を造る意。「山やまを鋳い、海うみを煮にる」と訓読する。「山」は「ざん」とも読む。
ちゅうしんしふつ【抽薪止沸】
物事を根本から解決することのたとえ。▽「抽薪」は燃えている薪を竈かまどから引き抜くこと。「止沸」は沸騰した湯を火を止めてさますこと。問題を解決するには根本から解決するということ。「薪たきぎを抽ぬきて沸たぎりを止とどむ」と訓読する。
ちゅうそうやむ【昼想夜夢】
目が覚めている昼に思ったことを、夜に寝て夢見ること。▽「昼ひる想おもい夜よる夢ゆめむ」と訓読する。
ちゅうつうがいちょく【中通外直】
君子の心が広く、その行いはまっすぐなこと。▽「中通」は中に穴があいているさま。心に邪心のないたとえ。「外直」は外形がまっすぐなこと。ともに蓮はすの茎の形容。「中なか通つうじ外そと直なおし」と訓読する。
ちゅうとはんぱ【中途半端】
物事が不完全で未完成なさま。どっちつかずで徹底しないこと。
ちゆうけんび【智勇兼備】
知恵も勇気も兼ね備えていること。