ほういせんたい【縫衣浅帯】
袖そでの下から両わきを縫い合わせた服と広い帯。儒者の服。転じて、儒者・学者・文人のこと。▽「縫衣」は縫腋ほうえき縫掖ほうえきのことで、袖の下から両わきを縫いつけた服。「浅帯」は広い帯。帯が広いと服に食い込むのが浅いことからいうが、諸説ある。「縫」は「逢」とも書く。
ぼつぶんぎょうかん【没分暁漢】
ものわかりの悪い男。物の道理をわきまえない男。わからずや。
むにむさん【無二無三】
ただ一つしかなく、それに代わるものがないこと。転じて、一つの物事に心を傾けてそれに打ち込むさま。▽もと仏教語。仏になる道は一乗だけで、ほかに道はないという意から。「三」は「ざん」とも読む。
むりむたい【無理無体】
相手の考えなどかまわず、強引に物事を行うさま。▽「無理」は道理の通らないこと。困難を承知で強引にやること。「無体」も道理をわきまえず、強引に物事を行うこと。無法。
めんぺきくねん【面壁九年】
一つのことに忍耐強く専念して、やり遂げることのたとえ。長い間わき目もふらずに努力を続けることのたとえ。▽「面壁」は壁に向かって座禅を組むこと。「九年面壁くねんめんぺき」ともいう。
ゆうおうまいしん【勇往邁進】
恐れることなく、自分の目的・目標に向かって、ひたすら前進すること。▽「勇往」は勇んで行くこと。「邁進」は勇敢に突き進んで行くこと。元気よく前進すること。
ようこうしゃぞう【用行舎蔵】
出処進退の時機をわきまえていること。また、出処進退が時宜にかなっていること。君主に任用されれば、世に出て能力を発揮し、見捨てられれば、世間から身を隠し、静かに暮らすこと。▽「舎」は「捨」に同じで捨てる意。「蔵」は隠れる意。「用もちいらるれば行おこない舎すてらるれば蔵かくる」と訓読する。「舎」は「捨」とも書く。
らいとううんぽん【雷騰雲奔】
現れたかと思うと、すぐに去ってしまうたとえ。また、わずかな間もとどまることなく、かなたへ過ぎ去っていくたとえ。雷が鳴り響き、雲が急速に流れる意から。▽「雷騰」は雷がわき起こること。「雲奔」は雲が流れ去ること。「奔」は走る意。
りょうぎんこしょう【竜吟虎嘯】
同じ考えや心をもった者は、相手の言動に気持ちが通じ合い、互いに相応じ合うということ。また、人の歌声や笛・琴の音などが、あたかも竜やとらのさけび声が天空にとどろき渡るように響くことをいう。▽「吟」は鳴き声をあげる、「嘯」はほえること。竜が声をあげれば雲がわき起こり、とらがうなれば風が生ずるといわれる。「竜りょう吟ぎんじ虎とら嘯うそぶく」と訓読する。「竜」は「りゅう」とも読む。