いたんじゃせつ【異端邪説】
正統でないよこしまな思想・信仰・学説。▽「異端」は正統でなく、正道に反する教説。また思想・信仰・学説などで、多数の人に一般的に認められた正統に対して、特殊な少数の者に信じられ、主張されているものをいう。もとこの語は『論語ろんご』為政いせいから出たもの。「邪説」はよこしまな議論、不正な主張の意。「邪説異端じゃせついたん」ともいう。
かくぶつちち【格物致知】
物事の道理や本質を深く追求し理解して、知識や学問を深め得ること。『大学』から出た語で、大きく分けて二説ある。宋そうの朱熹しゅきは出典を「知を致いたすは物に格いたるに在り」と読んで、自己の知識を最大に広めるには、それぞれの客観的な事物に即してその道理を極めることが先決であると解釈する。一方、明みんの王守仁おうしゅじん(王陽明)は「知を致すは物を格ただすに在り」と読んで、生まれつき備わっている良知を明らかにして、天理を悟ることが、すなわち自己の意思が発現した日常の万事の善悪を正すことであると解釈している。他にも諸説ある。▽「致知格物ちちかくぶつ」ともいう。
げきだくようせい【激濁揚清】
清らかなもの、善なるものを揚げて、にごったもの、不正なものを取り除くことのたとえ。
こうがいふんげき【慷慨憤激】
政治や社会など世の中の不正や自分の不運などを激しく憤り嘆くこと。また、そのさま。
こうきしゅくせい【綱紀粛正】
国の法律や規則を引き締めて、不正を厳しく取り締まること。転じて、一般に規則を厳しく適用して不正行為をなくすこと。
こうめいせいだい【公明正大】
私心をさしはさまず、公正に事を行うこと。また、そのさま。▽「公明」は公平で私心のないこと。不正や隠し立てがないこと。「正大」は態度や行動などが正しくて堂々としていること。
さけんがいえき【左建外易】
自分の権力や繁栄のために手段を選ばず、好き勝手をすること。不正などを行い、自らの勢力を伸ばすこと。
ぜひきょくちょく【是非曲直】
物事の善悪・正不正のこと。▽正しいこと(是)と、正しくないこと(非)、曲がっていること(曲)と、まっすぐなこと(直)の四つを詰めて一語としたもの。
ぜひぜんあく【是非善悪】
物事の正・不正、よしあし。▽「是非」は正しいこと(是)と正しくないこと(非)。「善悪」はよいこと(善)と悪いこと(悪)。物事の判断の基準として、それぞれ相対する語を重ねて使ったもの。
そんしゃさんゆう【損者三友】
交際して損をする三種の友人のこと。うわべだけの不正直な(便辟べんぺき)人、誠実さのない(善柔ぜんじゅう)人、口先だけ達者な(便佞べんねい)人を友とするのは害であるということ。