ごんごどうだん【言語道断】
言葉に表せないほどあまりにひどいこと。とんでもないこと。もってのほか。もと仏教の語で、奥深い仏教の真理や究極の境地は言葉では言い表せない意から。▽「言語」は言葉に出して表すこと。「道断」は言うことが断たれること。「道」は口で言うこと。また、「言語の道が断たれる」意ともいう。
さちゅうぐうご【砂中偶語】
《漢の高祖の時、論功行賞に漏れた諸将が砂中で謀反をはかったという「史記」留侯世家の故事から》臣下が陰謀の相談をすること。
ししそんそん【子子孫孫】
末代まで。孫子まごこの代まで。代々。子孫の続く限りの意。▽「子孫」を重ねて強めた語。「孫孫」は「そんぞん」とも読む。
じょうこしゃそ【城狐社鼠】
君主や権力者のかげに隠れて、悪事を働く者のたとえ。城や社という安全なところに巣くって、悪さをするきつねやねずみの意から。▽「城狐」は城に棲すむきつね。「社」は土地神を祭るやしろ。「社鼠城狐しゃそじょうこ」ともいう。
じょうしゃひっすい【盛者必衰】
この世は無常であり、勢いの盛んな者もついには衰え滅びるということ。この世が無常であることをいう。▽仏教語。「盛者」は「しょうじゃ」「しょうしゃ」とも読む。『平家物語へいけものがたり』の冒頭の「…沙羅双樹さらそうじゅの花の色、盛者必衰のことわりをあらわす」の句は有名。
じんいとうた【人為淘汰】
人工的に生物の品種改良を行い、その形質を一定の方向に変化させ、目的にかなった型の固体だけを選び残していくこと。▽「人為」は自然のままでなく、人間の手を加えること。「淘汰」はより分ける、よいものを取り、悪いものを捨てること。
じんけんじゅうりん【人権蹂躙】
国家権力が、憲法に保障された国民の基本的人権を侵犯すること。人権を無視して不法な行為をしたり、不当に手荒く扱ったりすること。また、強い立場にある者が、弱い立場の者の人権を侵害すること。▽「蹂躙」はふみにじる意。
せいこううどく【晴耕雨読】
田園で世間のわずらわしさを離れて、心穏やかに暮らすこと。晴れた日には田畑を耕し、雨の日には家に引きこもって読書する意から。
せいれんけっぱく【清廉潔白】
心が清くて私欲がなく、後ろ暗いことのまったくないさま。▽「廉」は私欲がなく、けじめがついているさま。「潔白」は心や行いがきれいで正しく、やましいところがないさま。
わこんかんさい【和魂漢才】
日本固有の精神と中国伝来の学問の才。また、日本古来の精神を失わずに、中国の学問を消化し活用すべきであるということ。▽「和魂」は日本固有の精神のこと。「漢才」は中国の学問・知識の意。