きっきょうかふく【吉凶禍福】
幸いとわざわい。よいことと悪いこと。また、めでたいことと縁起の悪いこと。
ごじょくあくせ【五濁悪世】
末世。末法の世。五つの汚れに満ちた悪い世の意。▽仏教語。「五濁」は五つの汚れ。劫濁こうじょく(時代の汚れ。以下の四濁の起こる時代)・煩悩濁ぼんのうじょく(貪むさぼりや怒りなど人の浅ましさがはびこる)・衆生濁しゅじょうじょく(心身が弱く苦しみが多く、人の資質が低下する)・見濁けんじょく(誤った悪い思想・考え)・命濁みょうじょく(寿命が短くなり、最後には十歳になる)をいう。
しぜんとうた【自然淘汰】
自然界で、生態的条件や環境などによりよく適合するものは生存を続け、そうでない劣勢のものは自然に滅びていくこと。転じて、長い間には劣悪なものは滅び、優良なものだけが自然に生き残ること。▽「淘汰」は選び分ける。悪いものを捨て、よいものを取ること。もとダーウィンが進化論の中で説いた語。
しゅしゃせんたく【取捨選択】
悪いもの、不必要なものを捨てて、よいもの、必要なものを選び取ること。取るべきものと捨てるべきものとを選択する意から。▽「取捨」はよいものを取り、悪いものを捨てること。「選択」はよりよいものを選び出すこと。
すんぜんしゃくま【寸善尺魔】
この世の中には、よいことが少なく悪いことばかりが多いたとえ。また、よいことにはとかく妨げが多いこと。▽「寸善」は一寸の善で、少しばかりのよいこと。「尺魔」は一尺の悪いこと。一尺は一寸の十倍の長さで、「寸善」より「尺魔」のほうが多い意。「尺」は「せき」とも読む。
ぜぜひひ【是是非非】
客観的に、また公平に物事を判断すること。正しいこと(是)は正しいと認め、正しくないこと(非)は正しくないとすること。▽「是ぜを是ぜとし、非ひを非ひとする」と訓読する。
たくげんたくこう【択言択行】
善悪を区別して選び抜かれるべき言葉と行いのこと。「択言択行無し」と用いられ、善悪の区別をつける必要のない言行の意で、すべて道理にかなった立派な言行のこと。また、選択された言葉や行い。▽「択」は善悪を区別して、よいものを選びとる意。
ふうせいへいぜつ【風清弊絶】
風習がよくなって、悪事や弊害がなくなること。▽「風清」は風習がよくなること。「風」は社会の気風・習俗。「弊」は悪事・害になるようなこと。「絶」は絶える意。「弊絶風清へいぜつふうせい」ともいう。
ほうぞうかしん【包蔵禍心】
悪事のたくらみをひそかにもつこと。▽「包蔵」は包みもつ、心の中に抱くこと。「禍心」は災いを起こそうという心。悪事のたくらみ。「包」は「苞」とも書く。一般に「禍心かしんを包蔵ほうぞうす」と訓読する。
めんじゅうこうげん【面従後言】
面と向かったときはこびへつらって従うが、陰ではあれこれと悪口を言うこと。▽「面従」は人の面前でだけ従うこと。「後言」は陰で悪口を言うこと。