ていしょうびぎん【低唱微吟】
しんみりと、低く小さい声で詩歌をうたうこと。▽「低唱」は低い声でうたうこと。「微吟」も小声で詩歌などをうたうことで、同じような語を重ねて、意味を強調した言葉。
てれんてくだ【手練手管】
思うままに人を操りだます方法や技術のこと。あの手この手と、巧みに人をだます手段や方法。▽「手練」「手管」は、ともに人をだます手段や技術のこと。同義語を重ねて強調した言葉。もとは遊女が客をだます手段をいう語。
てんちむよう【天地無用】
荷物の梱包の外側に記載して、荷物の上下を逆さまにすると破損する恐れがあるからしてはならないと警告することば。
てんねんしぜん【天然自然】
人間が手を加えないで、物事がそのまま存在する状態を表す語。天がつくった、そのままであること。また、ひとりでに物事が起こること。▽「天然」も「自然」も、人為の加わらない、あるがままの意で、二つを重ねて強調している。「自然天然しぜんてんねん」ともいう。
とうえんけつぎ【桃園結義】
中国の小説『三国志演義さんごくしえんぎ』の中で、主人公の劉備玄徳りゅうびげんとく関羽かんう張飛ちょうひの三英雄が、張飛の家の桃畑で義兄弟の契りを結んだこと。のちに、義兄弟の契りとも呼ばれ、力を合わせて事にあたることを意味するようになった。▽「桃園とうえんに義ぎを結むすぶ」と訓読する。
とうこうかしゅ【刀耕火種】
山林を伐採し、火を放って草木を焼き払い、そこに種をまく意。焼畑農業のこと。▽古来、山地で行われた農法で、広く原始的な農業形態の意味でも用いられる。
とそううひ【兎走烏飛】
歳月のあわただしく過ぎ去るたとえ。月日の速く過ぎるたとえ。▽「烏」は日(太陽)、「兎」は月を意味し、転じて、月日・歳月のたとえ。太陽に三本足のからすがすみ、月にうさぎがすむという中国古代の伝説による。「烏飛兎走うひとそう」ともいう。
とりょうのぎ【屠竜之技】
竜を葬る技。竜は架空の動物であるから、そんな技を磨くのは無意味であるということ。転じて、立派な学問を学んで身につけても、実際に役に立たなくては無意味であるたとえ。
どくしょひゃっぺん【読書百遍】
難解な文章でも繰り返し読めば、意味が自然と分かってくるということ。▽「百遍」は回数が多いこと。「読書百遍義ぎ自おのずから見あらわる」、あるいは「読書百遍意い自ら通ず」の略。中国三国時代、魏ぎの董遇とうぐうが弟子に何度も読書することの必要性を説いた語。
どんしゅうのうお【呑舟之魚】
常人をはるかに超えた才能をもつ大物。大人物。善人・悪人ともに用いる。▽「呑舟」は舟を飲み込むこと。舟を飲み込んでしまうほどの大きな魚の意味。