ぎょうこしゅんぼく【尭鼓舜木】
為政者は人民の諫いさめの言葉をよく聞くべきことのたとえ。また、広く人の善言をよく聞き入れるべきことのたとえ。尭帝の設けた太鼓と舜帝しゅんていの立てた木札の意から。▽「尭」「舜」は尭帝、舜帝のこと。いずれも中国古代の聖天子。
くんしのきゅうし【君子九思】
君子である者が思い心がけるべき九つのこと。物を見るときは細かいところまでしっかり見る、話を聞くときは正確に聞く、表情は穏やかにする、身ぶりはつつましくする、物をいうときには真心をこめる、仕事は慎重にする、疑問を感じたら質問する、怒るときはその結果生じる難事・難題を考える、利益についてはそれが正当かどうか考えて善悪を吟味する、の九つのこと。
ぐもんぐとう【愚問愚答】
くだらない問答のこと。つまらない質問と、ばかげた回答のこと。
ずいぎしょせつ【随宜所説】
相手の心や性質や能力に応じて、理解できるように説いた仏法のこと。▽仏教語。「随宜」は教えを聞く相手に順応すること。「宜よろしきに随したがいて説とく所ところ」と訓読する。
せいとうやご【斉東野語】
信じるに足りない、下品で愚かな言葉。中国斉せい国東部の田舎者いなかものの言葉つきの意から。▽「斉東」は斉(今の中国山東省)の東部。「野語」は野卑・下品な言葉。田舎いなかびた言葉。「斉東野人せいとうやじんの語」の略。
ぜんなんぜんにょ【善男善女】
仏道の教えに帰依した人々。後に広く仏教を信仰する人々のことを指す。また、寺院に参詣したり霊場を巡礼したりする人を指す語。▽仏教語。良家の男子・女子という意味の梵語ぼんごの意訳。彼らは前世あるいは今世に善行を積んだので、在家の身で仏法を聞くことができたとされる。
はんしんはんぎ【半信半疑】
半分は信じているが、半分は疑っている状態。うそか本当か判断に迷う様子。
ひじちょうもく【飛耳長目】
物事の観察に鋭敏で、見聞が広く精通していること。観察力や情報の収集力があり、物事に通じていることの形容。▽「飛耳」は遠くのことを聞くことができる耳。「長目」は遠くまでよく見通す目。「長目飛耳ちょうもくひじ」ともいう。
ひゃくぶんいっけん【百聞一見】
人の話を何度も聞くよりも、自分の目で一度見て確かめるほうがより真実に近いということ。
やくろうちゅうのもの【薬籠中物】
いつも薬箱に入っていて、いつでも使える常備薬という意から、必要に応じて使うことのできる、身につけた知識や技術のこと。また、手なずけてあって、自分の言うことを忠実に聞く手下や部下のこと。