いちばくじっかん【一暴十寒】
少しだけ努力して、あとは怠けることが多いたとえ。気が変わりやすく、ちょっと努力するだけで怠けることが多いたとえ。また、あるところで努力して、あるところでそれを打ち破るたとえ。一日目にこれを日ひに曝さらして暖めたかと思うと、次の十日これを陰で冷やす意から。▽「暴」は「曝」と同じで、日に曝して暖める意。「十寒一暴じっかんいちばく」ともいう。
いっちょういっせき【一朝一夕】
きわめてわずかな期間、非常に短い時間のたとえ。ひと朝とひと晩の意から。▽「一朝一夕には…できない」のように、下に打ち消し表現を伴うことが多い。
かいぶつせいむ【開物成務】
万物を開発してあらゆる事業を完成させること。また、人々の知識を開いて世の中の事業を成就させること。人間や禽獣きんじゅうに至るまで、閉じふさがり通じないものを開き、それぞれの事物の当然の職務や事業を成就し完遂させる意から。もと易えきの目的を述べた語。▽「開」は閉じふさがり通じないものを開き発展させる意。「物」は万物。「成」は成就の意。「務」は職務・事業の意。略して「開成」ともいう。「物ものを開ひらき務つとめを成なす」と訓読する。
しんがんじょうじゅ【心願成就】
神や仏などに心から祈っていると、願いはかなえられるということ。▽「心願」は心の中で神仏に立てる願がん。神仏に願をかけて祈ること。「成就」は思ったとおりに実現すること。
すんぜんしゃくま【寸善尺魔】
この世の中には、よいことが少なく悪いことばかりが多いたとえ。また、よいことにはとかく妨げが多いこと。▽「寸善」は一寸の善で、少しばかりのよいこと。「尺魔」は一尺の悪いこと。一尺は一寸の十倍の長さで、「寸善」より「尺魔」のほうが多い意。「尺」は「せき」とも読む。
せいしんいっとう【精神一到】
心を集中して事にあたれば、できないことはないということ。精神を一点に集中して努力すれば、必ず成就するという意味。
ぜしんぜぶつ【是心是仏】
1 人間の日常の心は絶対の理法をあらわす心でもあるから、仏そのものである、ということ。 2 仏の観想を成就した心はそのまま仏と一つである、ということ。
たいきばんせい【大器晩成】
大きな器は完成するまでに時間がかかることから、真に偉大な人物も大成するのが遅いということ。大人物は遅れて頭角を現すということ。才能がありながら不遇である人に対する慰めの言葉としても用いる。▽「大器」は偉大な器量をもつ人。「晩成」は多くの時間を費やして成就すること。
にょいほうじゅ【如意宝珠】
一切の願望が自らの意に添ってかなえられるという、不思議な玉のこと。