いしょくどうげん【医食同源】
病気を治す薬と食べ物とは、本来根源を同じくするものであるということ。食事に注意することが病気を予防する最善の策である、また、日ごろの食生活も医療に通じるということ。▽「医食」は医薬と食事、「同源」は根源が同じ意。
こうきょもうそ【綱挙網疏】
物事の根本をつかむことを大事にして、細かな事についてはこだわらないこと。また、大きな悪事の根本を追及することに専念して、小さな悪事は見逃すこと。
ごぎょうそうこく【五行相剋】
水・火・金・木・土の五つの根元要素が互いに力を減じ合い、水は火に、火は金に、金は木に、木は土に、土は水に勝つという考え方。五行の徳を歴代の王朝にあてはめて変遷の順を理論づけた学説の一つ。▽「剋」は勝つ意。「五行」は日常生活に欠くことのできない木・火・土・金・水の五つの要素で、これらがある一定の法則で循環交代して万物を生ずる根元となると考えられた。「剋」は「克」とも書く。
しゃほんちくまつ【舎本逐末】
物事の根本をおろそかにして、末節に心を配ること。▽「舎」は捨てる意。「本」は根本の意。「逐末」は末節、つまらないものを追い求めること。一般に「本もとを舎すてて末すえを逐おう」と訓読を用いる。
じじつむこん【事実無根】
事実に基づいていないさま。事実であるという根拠がないさま。▽「根」は根拠の意。
すいほんさくげん【推本溯源】
物事の根源を探し求めること。事象の大本おおもとを推し量り、その根源までさかのぼるという意から。
ちゅうしんしふつ【抽薪止沸】
物事を根本から解決することのたとえ。▽「抽薪」は燃えている薪を竈かまどから引き抜くこと。「止沸」は沸騰した湯を火を止めてさますこと。問題を解決するには根本から解決するということ。「薪たきぎを抽ぬきて沸たぎりを止とどむ」と訓読する。
ばっぽんそくげん【抜本塞源】
災いの原因になるものを、徹底的に取り除くこと。木の根を抜き、水源をふさぎ止める意から。もとは、根本を忘れて道理を乱すたとえとして用いられたが、現在では前者の意に用いられることが多い。▽「本」は木の根。「源」は水源。「本もとを抜ぬき、源みなもとを塞ふさぐ」と訓読する。
ほんまつてんとう【本末転倒】
物事の根本的なことと、そうでないこととを取り違えること。▽「本末」は根本的なことと枝葉のこと。「転倒」はひっくり返すこと。「転」は「顛」とも書く。
りゅうげんひご【流言蜚語】
事実とは異なる伝聞。確かな根拠のないうわさ。デマ。▽「流言」も「蜚語」もともに世間に飛び交う根拠のないうわさ話。「蜚」は飛ぶ意。また、「蜚」は「飛」とも書く。