いちぼうせんけい【一望千頃】
一目でかなたまで広々と見渡されること。見晴らしのよいたとえ。また、広々として見渡される美しい景色のたとえ。▽「一望」は広々した眺めを一目で見渡すこと。「頃」は面積の単位で、一頃は約百八十二アール。
いちぼうせんり【一望千里】
ひと目で千里を見渡せる意から、広々として見晴らしのよいことの形容。
こくろせいしゅう【刻露清秀】
秋の気候のさっぱりとすがすがしいさま。秋の景色のすがすがしいさま。▽「刻露」は木の葉が落ちて、山の姿が厳しく現れること。「清秀」は気が澄んで清く、眺めの秀麗なさま。
さんようすいたい【山容水態】
山や川の様子・姿。自然の美しい風景をいう。▽「容」「態」ともに、姿・様子の意。
しゅうしゅぼうかん【袖手傍観】
手をこまねいて、ただ何もせずにそばで見ていること。特に重大な事態などに当然なすべき事があるのに、何もしないでいることを批判を込めて用いることが多い。▽「袖手」は袖そでの中に手を入れる。転じて、手をこまねいて何もしない意。「傍観」はかたわらでただ見ていること。「傍」は「旁」とも書く。
しょうふうろうげつ【嘯風弄月】
風に吹かれて詩歌を口ずさみ、月を眺めること。自然の風景に親しみ、詩歌・風流を愛して楽しむことをいう。▽「嘯」はうそぶく。口をすぼめて声を長く引いて歌うこと。「弄月」は月を眺め賞すること。
せいこううき【晴好雨奇】
晴天でも雨天でもすばらしい景色のこと。自然の眺めが晴天には美しく、一方、雨が降ったら降ったですばらしいこと。▽「奇」は普通とは違ってすぐれている意。「水光瀲灔れんえんとして晴れ方まさに好よく、山色空濛くうもうとして雨も亦また奇なり」の略。「雨奇晴好うきせいこう」ともいう。
せきざんすんすい【尺山寸水】
高い山から下を見下ろした眺め、景観のこと。高い山の上から眺めると、普通の山や川が一尺や一寸ほどに小さく見えるという意味。
たかねのはな【高嶺之花】
高い峰に咲く花のように、遠くから眺めるばかりで、手にすることのできないものや人。手が出ないほど高価な品やうっとりと見つめるばかりで近づきがたい美女など。
ていかいしゅみ【低徊趣味】
世俗的な気持ちを離れたゆったりした気分で、右から眺めたり左から眺めたりするように、余裕をもって自然や芸術、あるいは人生を眺めようとする趣向。