いばんじゅうてき【夷蛮戎狄】
中国の周辺部の異民族の総称。四方のえびす。「東夷とうい、西戎せいじゅう、南蛮なんばん、北狄ほくてき」を略したもので、四方それぞれの方角の異民族の名称。▽漢民族が異民族を卑しんで用いた語。
きんじゅういてき【禽獣夷狄】
中国周辺にいる異民族を卑しんでいう語。▽「禽獣」は鳥やけだもの。「夷狄」は異民族・未開人の意。
こうだいむへん【広大無辺】
果てしなく広く大きいさま。また、限りなく広々としているさま。▽「広大」は広くて大きいこと。「無辺」は限りない、果てしないこと。「広」は「宏」「洪」とも書く。
すいがんもうろう【酔眼朦朧】
酒に酔ってとろりとした目付きになり、頭もぼうっとして、辺りの物がはっきり見えないさま。▽「酔眼」は酒に酔ったときのとろんとして定まらない目付き。「朦朧」はかすんではっきりしない様子。
すいそんさんかく【水村山郭】
水辺の村と山辺の村。もとは、中国江南地方の、のどかな農村風景のこと。
だいじだいひ【大慈大悲】
広大無辺な仏の慈悲のこと。大慈悲。▽「大慈」は仏が衆生しゅじょうを救う大きな慈しみ、「大悲」はその慈悲の心の意。
てんがいちかく【天涯地角】
二つの土地がきわめて遠く離れていることのたとえ。また、はるか遠く辺鄙へんぴな場所のたとえ。▽「天涯」は空の果て、「地角」は大地の果ての意。天の果てと地の果ての意から。「地角天涯ちかくてんがい」ともいう。
なんばんほくてき【南蛮北狄】
昔の中国人が、異民族をさげすんで称した語。▽「蛮」「狄」はともに、異民族に対する蔑称べっしょう。「南蛮」は南方の未開民族のこと。「蛮」は文明を知らぬ民族の意。「北狄」は北方の異民族のこと。「狄」は追い払うべきえびすの意。この二者で広く異民族を代表する。
へんぷくしゅうしょく【辺幅修飾】
体裁を繕うこと。また、うわべや外見を飾り見栄を張ること。布の縁をかがって、ほころびのないようにする意から。▽「辺幅」は布地のへり、縁。転じて、外見の意。「修飾」は繕い飾ること。「辺幅へんぷくを修飾しゅうしょくす」と訓読する。「修飾辺幅しゅうしょくへんぷく」ともいう。
ゆさんがんすい【遊山翫水】
野山や水辺で遊ぶこと。「友を誘ひて—に出でたるついでに」〈色道大鏡・四〉