うちょうてんがい【有頂天外】
このうえなく大喜びすること。また、たいそう喜んで夢中になり、我を忘れる様子。▽「有頂天」は、仏教で形ある世界の絶頂に位置する天。その有頂天よりさらに高く外に出る意。「有頂天」をさらに強めた語。
えんちょうこくい【円頂黒衣】
僧の姿かたちのこと。また、僧のこと。▽「円頂」は髪をそった丸い頭。「黒衣」は墨染めの法衣ほうえの意。
きみょうちょうらい【帰命頂礼】
地に頭をつけて礼拝し、深く帰依きえの情をあらわすこと。心から仏に帰依すること。▽仏教語。「帰命」は仏の教えを深く信じ、身命を投げ出して帰依し従う厚い信心のこと。身命をささげて仏・法・僧の三法に帰依すること。「南無なむ」とほぼ同意。「頂礼」は頭を地につけてする礼。頭を地につけ尊者の足下を拝する。「五体投地ごたいとうち」ともいい、古代インドの最高の敬礼。
しふくゆうひ【雌伏雄飛】
人に付き従い、低い地位に甘んじていることと、盛んに活躍すること。また、将来を期して人の下に従い、低い地位に甘んじ、やがては大いに羽ばたき活躍すること。▽「雌伏」は雌鳥が雄鳥に従い伏す意。転じて、人に付き従うこと。低い地位に辛抱していること。「雄飛」は雄鳥が飛ぶように、盛んに活躍すること。
じょうしゃひっすい【盛者必衰】
この世は無常であり、勢いの盛んな者もついには衰え滅びるということ。この世が無常であることをいう。▽仏教語。「盛者」は「しょうじゃ」「しょうしゃ」とも読む。『平家物語へいけものがたり』の冒頭の「…沙羅双樹さらそうじゅの花の色、盛者必衰のことわりをあらわす」の句は有名。
ちょうてんりっち【頂天立地】
独り立ちして他人には頼らないこと。独立の気概をいう。▽「頂天」は頂上・極度、「立地」は立場の意。「天てんを頂いただいて地ちに立たつ」と訓読する。
まちょうほうしょう【摩頂放踵】
頭の先から足のかかとまですり減らすほど、自分を顧みず、他人のために努力すること。孟子もうしが墨子ぼくしを評した語。▽「摩」はすり減らす意。「頂」は頭のこと。「放」はいたる、とどく意。「頂いただきを摩まして踵くびすに放いたる」と訓読する。