小さい簾 (すだれ) 。また、簾。

「玉だれの—の外には」〈一葉・暁月夜〉

  1. 動物性別で、精巣をもち、精子をつくるほう。また、植物で雄花をつけるもの。お。⇔雌 (めす) 

  1. 雄ねじ。またはコネクターなどの接続部品において、接続部が凸になっている側(ピン)。⇔

[動サ特活]近世江戸の遊里語》
  1. ある」「居る」の丁寧語。あります。ございます。おります。

    1. 「まだ妹も—・すから」〈洒・甲子夜話〉

  1. (補助動詞)形容詞のウ音便形、形容動詞・指定の助動詞「だ」の連用形「で」に付いて、丁寧の意を表す。(で)ございます。(で)あります。

    1. 「主 (ぬし) の心意気が未だ詳かならずで—・すよ」〈黄・盧生夢魂〉

[補説]活用は、連用形「おし」、終止形「おす」の用例がみられる。

[動サ五(四)]

  1. 動かそうとして上や横から力を加える。

    1. ㋐向こうへ動かそうとして力を加える。「荷車を—・す」「—・しても引いても動かない」

    2. ㋑櫓 (ろ) を使って舟を進める。「櫓を—・す」

  1. 圧力を加える。

    1. ㋐(「圧す」とも書く)上から重みを加える。「重石 (おもし) で—・す」

    2. ㋑(「捺す」とも書く)印判などを押しつけて形を写す。「判を—・す」

    3. ㋒はりつける。「箔 (はく) を—・す」

  1. 状態事柄をある基点から先へ進めようとする。

    1. ㋐強力に迫る。「いま一押し—・せば要求を通せる」

    2. 威力で押さえつける。優勢になる。圧倒する。「大資本に—・される」

    3. ㋒そのままで物事を進める。「この方針で—・していく」

  1. 無理にする。強行する。「病を—・して出席する」

  1. 確かめる。「念を—・す」「駄目を—・す」

  1. テレビ・演劇などで、予定した時間よりも遅れる。「開始時間が10分—・す」⇔巻く

  1. 一面に行き渡らせる。

    1. 「春日山—・して照らせるこの月は妹 (いも) が庭にもさやけかりけり」〈・一〇七四〉

  1. 軍勢を進める。攻める。

    1. 「岨 (そば) 伝ひに—・す」〈甲陽軍鑑・三五〉

[可能]おせる

[動サ四]

  1. 治める」の尊敬語。統治なさる。しろしめす。

    1. 「大君の命 (みこと) かしこみ—・す国の事取り持ちて」〈・四〇〇八〉

  1. 食う」「飲む」の尊敬語。召し上がる。

    1. 「献 (まつ) り来し御酒 (みき) ぞ残 (あ) さず—・せ」〈・中・歌謡

  1. 着る」の尊敬語。お召しになる。

    1. 「臣 (おみ) の子は栲 (たへ) のはかまを七重 (ななへ) —・し」〈雄略紀・歌謡

[動サ五(四)]《「押す」と同語源》
  1. 人や事物を、ある地位身分にふさわしいものとして、他に薦める。推薦する。「候補者に—・す」「優良図書に—・す」

  1. あることを根拠として、他のことを判断する。推し量る。「彼の口ぶりから—・すと失敗したらしい」

  1. さらに突き詰めて考える。「その点を—・していくと、問題本質が明らかになる」

[可能]おせる
[感]若い男性どうしが出会ったときに使うあいさつ語。親しい間柄で使われる。おっす。
[補説]「押忍」とも当てて書く。

出典:青空文庫

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