1. 使い古したこと。また、そのもの。「父のお—のシャツ」→御古 (おふる) 

  1. 名詞の上に付いて複合語をつくる。

    1. ㋐古いこと、また、使い古したことを表す。「—だぬき」「—新聞」「—靴」

    2. 以前のものの意を表す。「—巣」

奈良県天理市の地名石上 (いそのかみ) 神宮がある。[歌枕

石上—の神杉神さぶる恋をも我は更にするかも」〈・二四一七〉

斧 (おの) の柄 (え) 。〈和名抄

[動ラ上二]

  1. 古くなる。年をへて古びる。昔と今とすっかり変わる。

    1. 「あをによし奈良の都は—・りぬれどもとほととぎす鳴かずあらなくに」〈・三九一九〉

  1. 年をとる。

    1. 「—・りにし嫗 (おみな) にしてやかくばかり恋に沈まむ手童 (たわらは) のごと」〈・一二九〉

  1. 古くからの縁がある。

    1. 「現 (うつつ) にも夢 (いめ) にも我は思はずき—・りたる君にここに逢はむとは」〈・二六〇一〉

[動ラ下二]ふ(狂)れる」の文語形。

[動ラ五(四)]

  1. からだの一部を、また物の一方の端をもって上下・左右・前後に何度も繰り返すようにして動かす。「ハンカチを—・る」「腕を—・って歩く」「犬がしっぽを—・る」

  1. 手を動かして握ったものを下方に投げる。また、勢いをつけて振りまく。「さいころを—・る」「塩を—・る」

  1. 割り当てる。仕事役割を与える。「大役を—・られる」

  1. 文字のわきに記号・読みがななどをつける。「ルビを—・る」

  1. 相手の求めを退ける。はねつけて相手にしない。「女に—・られる」

  1. 得た地位・立場などをあっさり捨てる。また、しようとする意志を捨てる。むだにする。「重役の地位を—・る」「一生を棒に—・る」

  1. 動かして方向を少しずらせる。進む向きをある方向に変える。「舵を右に—・る」

  1. 勢いよく担ぎ動かす。「みこしを—・る」

  1. 本題に入るきっかけとして話す。話を導き出そうとする。「落語家がまくらを—・る」「司会者が話題を—・る」

  1. 10 為替・手形などを発行する。「為替を—・る」

  1. 11 神体を移す。

    1. 「三笠山に—・り奉りて、春日明神と名づけ奉りて」〈大鏡・道長上〉

  1. 12 入れかえる。置きかえる。

    1. 「行く春は行く歳にも—・るべしといへり」〈去来抄・先師評〉

[可能]ふれる

[動ラ五(四)]

  1. 空から雨や雪などが連続的に、広い範囲にわたって落ちてくる。また、細かいものが上方からたくさん落ちてくる。「大雪が—・る」「火山灰が—・る」

  1. 霜がおりる。「早霜が—・る」

  1. 日光・月光が注ぐ。「やしの葉影に—・る月の光」

  1. 多く集まり寄ってくる。「—・るほど縁談がある」

[動ラ四]物にさわる。ちょっと接触する。
    1. 「下泣きにわが泣く妻を今夜 (こぞ) こそは安く肌—・れ」〈・下・歌謡

[動ラ下二]ふ(触)れる」の文語形。
[動ラ四]《「振る」と同語源》揺れ動く。震動する。
  • 「大風吹き、地震 (なゐ) などさへ—・りて」〈栄花・花山尋ぬる中納言〉

[形動]

  1. 限度いっぱいであるさま。十分であるさま。「能力を—に発揮する」「—操業

  1. 全部にわたるさま。全部そろっているさま。「バンコクの正式名称を—で言える」「—メンバー」

出典:gooニュース

出典:青空文庫

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