[名]
  1. 空間のある部分を占め、人間の感覚でとらえることのできる形をもつ対象。

    1. ㋐物体。物品。「ごつごつした―に手が触れる」「山の上に光る―がある」

    2. ㋑商品。また、その質。品質。「同じような―が大量に出回る」「高いが―はよい」

    3. ㋒着物。衣服。「白っぽい―を着る」

    4. ㋓食物。「歩きながら―を食う」「―がのどを通らない」

    5. 民法で、有体物。権利の客体となりうるもの。

  1. 人間が考えることのできる形のない対象。

    1. ㋐何かの事柄・物事。「―の役に立つ」「―を思う」「恋という―」

    2. ㋑ことば。「あきれて―も言えない」

    3. ㋒文章。また、作品。「―を書くのを商売にする」「この作品は十年前に描かれた―だ」

    4. ㋓学問。

      「己れは此様 (こん) な無学漢 (わからずや) だのにお前は―が出来るからね」〈一葉たけくらべ

    5. ㋔物事の筋道。道理。理屈。「―の順序をわきまえる」

  1. 妖怪・怨霊など、不可思議な霊力をもつ存在。「―に憑 (つ) かれる」「―の怪」

  1. (「…のもの」の形で)所有している物品・事物。所有物。「会社の―を私する」「その企画は彼の―だ」

  1. 他の語句を受けて、その語句の内容を体言化する形式名詞。

    1. ㋐判断などを強調して示す。「負けたのがよほどくやしかった―と見える」「何をされるかわかった―じゃない」

    2. ㋑感動する気持ちを強調して示す。「二人とも大きくなった―だ」「悪いことはできない―だ」

    3. ㋒(「…するものだ」の形で)それが当然であるという気持ちを示す。「先輩の忠告は聞く―だ」「困ったときは助け合う―だ」

    4. ㋓(「…したものだ」の形で)過去を思い出してなつかしむ気持ちを示す。「あの店にはよく二人で行った―だ」

  1. 名詞の下に付いて複合語をつくる。

    1. ㋐その種類にはいる品物・作品の意を表す。「SF―」「現代―」

    2. ㋑それに相当するもの、それだけの価値のあるもの、などの意を表す。「冷や汗―」「表彰状―」→もの[助詞]ものか[連語]ものかな[連語]ものかは[連語]ものから[接助]ものぞ[連語]もので[接助]ものなら[接助]ものの[接助]ものゆえ[接助]ものを[助詞]

[接頭]形容詞や形容動詞の語幹に付く。
  1. なんとなくそのような状態であるという意を表す。「―悲しい」「―寂しい」「―静か」

  1. いかにもそうであるという意を表す。「―めずらしい」「―すさまじい」

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