
1 空間のある部分を占め、人間の感覚でとらえることのできる形をもつ対象。
2 人間が考えることのできる形のない対象。
3 妖怪・怨霊など、不可思議な霊力をもつ存在。「―に憑 (つ) かれる」「―の怪」
4 (「…のもの」の形で)所有している物品・事物。所有物。「会社の―を私する」「その企画は彼の―だ」
5 他の語句を受けて、その語句の内容を体言化する形式名詞。
㋐判断などを強調して示す。「負けたのがよほどくやしかった―と見える」「何をされるかわかった―じゃない」
㋑感動する気持ちを強調して示す。「二人とも大きくなった―だ」「悪いことはできない―だ」
㋒(「…するものだ」の形で)それが当然であるという気持ちを示す。「先輩の忠告は聞く―だ」「困ったときは助け合う―だ」
㋓(「…したものだ」の形で)過去を思い出してなつかしむ気持ちを示す。「あの店にはよく二人で行った―だ」
6 名詞の下に付いて複合語をつくる。
1 なんとなくそのような状態であるという意を表す。「―悲しい」「―寂しい」「―静か」
2 いかにもそうであるという意を表す。「―めずらしい」「―すさまじい」