上唇と下唇の接合部。口の両わき。
幾何学で、二直線の交わってできる角。ふつうは大小二つの小さいほうをいう。
道を行く人。旅人。
「昨日は岐 (ちまた) を過ぎ、今日は門にやすらふ—の」〈太平記・一一〉
出典:青空文庫
・・・んでいるのに関らず、口角の筋肉は神経的にびくびく動いている。と思・・・ 芥川竜之介「毛利先生」
・・・足らぬ問題について、口角泡を飛ばして喋るほど閑人でもなければ、物・・・ 織田作之助「猫と杓子について」
・・・していたが、やがて、口角に意地わるげな笑いをさえ含めてのろのろと・・・ 太宰治「猿ヶ島」