ばぎゅう-きんきょ【馬牛襟裾】
学識のない者、礼儀知らずな者をののしっていう語。馬や牛が人の衣服を着たようなものという意から。▽「襟裾」はえりとすそ。転じて、衣服を着ること。
ばり-ぞうごん【罵詈雑言】
きたない言葉で、悪口を並べ立ててののしること。また、その言葉。▽「罵詈」は口ぎたなくののしること。「雑言」はいろいろな悪口や、でたらめな言いがかり。「言」は「げん」とも読む。
ひゃくい-ひゃくじゅん【百依百順】
何でも人の言いなりになること。▽「依」は寄りかかる、もたれる、頼る意。「順」は逆らわない、従う意。「百順百依ひゃくじゅんひゃくい」ともいう。
ひよう-ばっこ【飛揚跋扈】
思うままにのさばり振る舞うこと。また、臣下が権威をほしいままにして君主をしのぐたとえ。▽「飛揚」は猛禽もうきんが飛び上がる、舞い上がること。「跋扈」の「扈」は水中に仕掛けて魚を捕らえる竹垣の意。「跋」は越える意で、大魚がそれを越えて抜け出ること。規制や拘束などを無視して横暴に振る舞うこと。
ふせき-ちんぼく【浮石沈木】
一般大衆の無責任な言論が、道理に反して威力をもつたとえ。水に沈むはずの石を浮かせ、水に浮くはずの木を沈める意から。▽「石いしを浮うかせ木きを沈しずむ」と訓読する。
ふち-あんない【不知案内】
知識や心得がなく、実情や様子が分からないこと。▽「不知」は知らないこと。「案内」は事情、様子をよく知っていること。
ふわ-らいどう【付和雷同】
自分にしっかりとした考えがなく、他人の言動にすぐ同調すること。▽「付和」は定見をもたず、すぐ他人の意見に賛成すること。「雷同」は雷が鳴ると万物がそれに応じて響くように、むやみに他人の言動に同調すること。「雷同付和らいどうふわ」ともいう。「付」は「附」とも書く。
ほうか-こうぎん【放歌高吟】
あたり構わず、大きな声で歌うこと。▽「放歌」は周囲を気にせず大声で歌うこと。「高吟」は大きな声で詩を吟ずること。「高吟放歌こうぎんほうか」ともいう。
ほうしょく-しゅうじつ【飽食終日】
一日中、腹一杯食べて、何もせずに日を過ごすこと。食うだけで一日をむなしく終えてしまうこと。▽「飽食」は飽きるほど食べること。「終日」は一日中。朝から晩まで。
ほうとう-ぶらい【放蕩無頼】
酒色にふけり、勝手気ままに振る舞って品行の定まらないさま。▽「放蕩」はほしいままに振る舞うこと。酒色におぼれて身もちが定まらないこと。「無頼」は定職をもたず素行の悪いさま。
ほうへき-じゃし【放辟邪侈】
勝手気ままで、わがまま放題に悪い行為をすること。▽「放」はほしいまま、わがままの意。「辟」は偏る意。「邪」はよこしまの意。「侈」はおごり高ぶる意。
ぼうじゃく-ぶじん【傍若無人】
人前をはばからず、勝手に振る舞うさま。他人を無視して、勝手で無遠慮な言動をする様子。▽「傍かたわらに人ひと無なきが若ごとし」と訓読する。「傍」は「旁」とも書く。