あくいあくしょく【悪衣悪食】
質素で粗末な着物や食べ物。▽「悪衣」は粗末な着物。「悪食」は「あくじき」とも読むが、この場合は、粗末な食事という意味のほかに、人がふつう口にしないものを食べる、いわゆるいかもの食いの意味がある。
いちじゅういっさい【一汁一菜】
非常に粗末な食事のたとえ。汁物もおかずも一品の食事の意から。▽「菜」はおかずの意。
かとしへき【家徒四壁】
きわめて貧しいことのたとえ。もとは家の中に家財がなく、ただ四方の壁だけが立っている意。▽「徒」は「ただ」「…だけ」の意。「家いえ、徒ただ四壁しへきのみ」と訓読する。
かんとしょうぜん【環堵蕭然】
家が非常に狭く、みすぼらしくさびしいさま。▽「環堵」は小さく狭い家のこと。四方それぞれ一堵の家の意。「環」は四周・周囲。「堵」は一丈いちじょう(約二・二五メートル)とも五丈とも四十尺ともいい諸説ある。「蕭然」はみすぼらしくさびしいさま。物さびしく荒れ果てたさま。
きゅうとのこく【窮途之哭】
貧しくて、生活に困窮した悲しみのこと。
きょくこうのたのしみ【曲肱之楽】
清貧に甘んじて学問に励み、正しい道を行う楽しみ。また、貧しさの中にある楽しみ。
こんくけつぼう【困苦欠乏】
生活に窮して困り苦しむこと。▽「欠乏」は食物など生きるのに必要なものが乏しいこと。
さいしんきゅうすい【採薪汲水】
自然に囲まれた環境で質素に暮らすこと。山で薪たきぎを集め、谷川の水を汲んで生活すること。
しっそけんやく【質素倹約】
飾り気がなく、つましく暮らすこと。ものを節約して生活すること。
せんりむえん【千里無煙】
国中の民衆が貧困のきわみにあるということ。広い地域にわたって、料理のための竈かまどからの煙が見えないという意味。
そいそしょく【粗衣粗食】
質素な暮らし、貧しい生活の形容。▽「粗」は粗末、質のよくないこと。「衣」「食」は生活の基本。「粗」は「麁」とも書く。
そうこんぼくひ【草根木皮】
草の根と木の皮の意で、まっとうな食べ物ではないもののこと。また、漢方薬で用いられる原料のこと。▽前者の意は飢饉ききんなどで食糧不足に陥ったときの様子として表す。後者の意は漢方薬の原料の代表をいったもの。「木」は「もく」とも読む。
たいぼうせいかつ【耐乏生活】
貧しさに耐えしのんで生活すること。不自由さに我慢しながら生活を送ること。
たんしひょういん【簞食瓢飲】
わずかな食糧しかない貧しい生活の中で学問に励むこと。また粗末な食事のたとえ。
ほうとうこうめん【蓬頭垢面】
身だしなみに無頓着むとんちゃくで、むさくるしいこと。また、疲れ切った貧しい様子。乱れた髪と垢あかまみれの顔の意から。▽「蓬頭」はよもぎのような、ぼさぼさに乱れた髪。「蓬」はよもぎの意。「垢面」は垢まみれの顔。「垢」は「く」とも読む。