[補説]1は、中国語の「の」の意味に当たる助辞の使い方にならって、明治時代の翻訳文のなかで、英語の‐ticなどの形容詞的な語の訳語に「的」を当てはめたことに始まる。
名詞以外にも、「彼は『犬も歩けば』的な慣用句を多用する癖がある」「彼の上から物申す的な態度が気になる」のように文や句を受ける用法もある。
また最近、「わたし的には」「ぼく的には」という若い人が増えて批判の対象となった。これは「わたしは」「ぼくは」と直截に言うのを避けた言い方である。「わたしとしては」「ぼくとしては」とぼかした表現で、「個人的には」「将来的には」などと同じ用法と見てよい。→方 (ほう) →とか