うんえんかがん【雲烟過眼】
雲やかすみが目の前を過ぎ去ってとどまらないように、物事に深く執着しないたとえ。物事に心をとめないで淡泊なたとえ。また、物事の過ぎ去ってとどまらないことのたとえ。▽「雲烟」は雲とかすみ。雲とけむり。「過眼」は目の前を過ぎ去ること。「烟」は「煙」とも書く。「過眼雲烟かがんうんえん」ともいう。
うんしょうむさん【雲消霧散】
⇒ うんさんむしょう(雲散霧消)
うんでいばんり【雲泥万里】
非常に大きな差異のたとえ。天と地ほどかけ離れていること。天にある雲と地にある泥では、万里もかけ離れている意から。
えんうんかがん【煙雲過眼】
⇒ うんえんかがん(雲烟過眼)
けいしょううんかく【卿相雲客】
⇒ げっけいうんかく(月卿雲客)
こううんりゅうすい【行雲流水】
空行く雲や流れる水のように、深く物事に執着しないで自然の成り行きに任せて行動するたとえ。また、一定の形をもたず、自然に移り変わってよどみがないことのたとえ。▽「行雲」は空行く雲。「流水」は流れる水。諸国を修行してまわる禅僧のたとえにも用いられることがある。「流水行雲りゅうすいこううん」ともいう。
しくはっく【四苦八苦】
非常に苦労すること。たいへんな苦しみ。もと仏教の語で、あらゆる苦しみの意。▽「四苦」は生しょう老・病・死の四つの苦しみ。「八苦」は「四苦」に愛別離苦あいべつりく(親愛な者との別れの苦しみ)、怨憎会苦おんぞうえく(恨み憎む者に会う苦しみ)、求不得苦ぐふとくく(求めているものが得られない苦しみ)、五蘊盛苦ごうんじょうく(心身を形成する五つの要素から生じる苦しみ)を加えたもの。
しけんはっと【子建八斗】
中国六朝りくちょう時代、宋そうの謝霊運しゃれいうんが三国時代の魏ぎの曹植そうしょくの詩才を賞賛した語。天下の才能が一石いっこくあるとすれば、曹植の詩才は一人で八斗を有するという意。▽「子建」は曹植の字あざな。「斗」は容量の単位。一石は十斗。『蒙求もうぎゅう』の一句。
しっぷうどとう【疾風怒濤】
激しい風と荒れ狂う波の意。また、時代が激しく変化することの形容。▽「怒濤」は荒れ狂い逆巻く波。ドイツ語「シュトルム‐ウント‐ドラング」の訳語で、十八世紀後半ゲーテらを中心に展開された文学革新運動をいう。
しゅんじゅぼうん【春樹暮雲】
《杜甫「春日憶李白」に「渭北春天の樹、江東日暮の雲」とあり、長安(渭北)に住まう杜甫が、はるか遠く揚子江付近(江東)を旅する友人李白を思ったところから》遠く離れている友を思う心の切実なことを表す...