いっしょくそくはつ【一触即発】
ちょっと触れただけで、すぐに爆発しそうな状態の意から、きわめて緊迫した状態や状況。小さなきっかけで、重大な事態が起こるかもしれない危険な状態に直面していること。▽「即」はすぐにの意。弓を引き絞り放たれるのを待っている緊張の状態の意からともいう。
いっちょういっせき【一朝一夕】
きわめてわずかな期間、非常に短い時間のたとえ。ひと朝とひと晩の意から。▽「一朝一夕には…できない」のように、下に打ち消し表現を伴うことが多い。
いっぱつせんきん【一髪千鈞】
一本の髪の毛で非常に重いものを引く意から、きわめて危険なことのたとえ。
いっぺきばんけい【一碧万頃】
海などの水面が、はるかかなたまで青々と広がっていること。▽「碧」は青・青緑・濃い青の色で、海や湖などのたとえ。「頃」は面積の単位。一頃は百畝ひゃっぽで、周代では百八十二アール、宋そう代では五百六十六アール。「万頃」はきわめて広いたとえ。
いんきょうじゅうねん【韻鏡十年】
理解することが、きわめて難しいこと。『韻鏡』が難解で理解するのに十年はかかる意から。▽『韻鏡』は、唐末の漢字の音韻を研究し図示した書。鎌倉時代に伝わり、江戸時代になって漢字音研究に利用された。
いんぎんぶれい【慇懃無礼】
言葉や態度などが丁寧すぎて、かえって無礼であるさま。あまりに丁寧すぎると、かえって嫌味で誠意が感じられなくなるさま。また、表面の態度はきわめて礼儀正しく丁寧だが、実は尊大で相手を見下げているさま。▽「慇懃」は非常に丁寧で礼儀正しいさま。
うんでいのさ【雲泥之差】
天の雲と地の泥の差の意から、きわめてかけ離れていること、へだたりのはなはだしいことのたとえ。
うんでいばんり【雲泥万里】
非常に大きな差異のたとえ。天と地ほどかけ離れていること。天にある雲と地にある泥では、万里もかけ離れている意から。
えいえいむきゅう【永永無窮】
いつまでも永遠に果てることなく続くさま。長く続いてきわまりないさま。時の果てしなく長いたとえ。▽「永永えいえいとして窮きわまり無なし」と訓読する。
えんおうのちぎり【鴛鴦之契】
オシドリのように一生なかむつまじく連れ添うという夫婦の契り。夫婦のきずながきわめて強いことのたとえ。夫婦仲がよいことの形容。