けいせいさいみん【経世済民】
世の中をよく治めて人々を苦しみから救うこと。また、そうした政治をいう。▽「経」は治める、統治する。「済民」は人民の難儀を救済すること。「済」は救う、援助する意。「経世済民」を略して「経済」という語となった。
けいめいくとう【鶏鳴狗盗】
小策を弄ろうする人や、くだらない技能をもつ人、つまらないことしかできない人のたとえ。また、つまらないことでも何かの役に立つことがあるたとえ。▽「鶏鳴」は鶏の鳴きまねをすること。「狗盗」は犬のようにこそこそと、わずかばかりの物を盗むこと。卑しいことをして人をあざむく者のたとえ。
けっかのいきおい【決河之勢】
抑えようとしてもどうしても抑えきれないほどの猛烈な勢いのたとえ。
けっかふざ【結跏趺坐】
仏教の座法の一つ。左右の足の甲を反対の足のももの上に交差し、足の裏が上を向くように組む座法。特に禅宗では座禅の正しい姿勢としている。▽「跏」は足の裏。「趺」は足の甲。
けんあいこうり【兼愛交利】
人を区別なく広く愛し、互いに利益を与え合うこと。中国戦国時代の墨子の思想。▽「兼愛」は区別なく愛すること。博愛。孔子など儒家じゅかの説く仁愛を、差別愛として対抗的に唱えられたもの。「交利」は「交こもごも利りす」と訓読し、互いに利益を与え合うこと。
けんあいむし【兼愛無私】
自他の区別なく、広く人を愛して区別がないこと。中国戦国時代の墨子の思想。▽「兼愛けんあい私わたくし無なし」と訓読する。
けんがそうせい【犬牙相制】
国境が複雑に入り組んだ国同士が互いに牽制し合うこと。
けんがのべん【懸河之弁】
よどみなく、ほとばしるような弁舌のこと。
けんきょうふかい【牽強付会】
自分の都合のいいように、強引に理屈をこじつけること。▽「牽強」「付会」はともに、道理に合わないことを無理にこじつけること。「付」は「附」「傅」とも書く。
けんけんしせい【見賢思斉】
賢人を見ては自分もそのような人になりたいと思うこと。▽「斉」は等しいこと。一般に「賢けんを見みては斉ひとしからんことを思おもう」と訓読を用いる。