せんたいばんじょう【千態万状】
種々さまざまの状態。千状万態。「衣香襟影は紛然雑然として—」〈二葉亭・浮雲〉
せんてひっしょう【先手必勝】
戦いの局面で相手よりも先に攻撃を仕掛ければ、必ず勝てるということ。▽「先手」は相手よりも先に戦いを始め、出鼻をくじくことによって局面を有利にすること。
せんなんこうかく【先難後獲】
難事を先にして利益を後回しにする意。まず人のために困難なことを行って、自分の利益になることは後回しにすること。また、はじめに難事を行えば、後でその利益を得られること。利益を得るためには、まず困難なことを行わなければならないという教え。▽「先難」は困難を先に行うこと。「後獲」は人に遅れて利益を取ること。または後に利益を得られるという意味。「難かたきを先さきにして獲うるを後あとにす」と訓読する。
せんぺんいちりつ【千篇一律】
作られた多くの文章や芸術作品などが、どれも同じ調子や体裁で変わりばえのしないこと。転じて、どのようなことでも機械的に一つのマニュアルに従って処理して、融通がきかないこと。また、平凡で何の特徴もないこと。▽「千篇」は数多くの詩文のこと。「一律」はすべて同じ調子で変化がないこと。「篇」は「編」とも書く。
せんぺんばんか【千変万化】
局面や状況などがさまざまに変化してきわまることがないこと。▽「千」「万」は数量の多いことを表す。「変化」が千も万も起こるという意味。「変」は「べん」とも読む。
せんりどうふう【千里同風】
世の中がよく治まっていて平和であること。逆に世の中全体が混乱していることをいうときもある。▽「千里」は遠く離れた地域。「同風」は同じ風が国土の隅々まで行き渡っている意味。「風」は風俗・教化の意。
せんりょのいっしつ【千慮一失】
絶対に失敗しないと思われた賢明な人でも、失敗することがあるということ。十分に考えて準備していても、思わぬ手抜かりがあるということ。
せんりょのいっとく【千慮一得】
愚者でも、千の中に一つぐらいはよい考えもあるだろうということ。自分の意見を謙遜けんそんして言うことば。
ぜったいぜつめい【絶体絶命】
困難・危険から、どうしても逃れられないさま。追いつめられ、切羽詰まったさま。▽「絶」は窮まる意。追いつめられ窮地にある立場や状態をいう。
ぜひぜんあく【是非善悪】
物事の正・不正、よしあし。▽「是非」は正しいこと(是)と正しくないこと(非)。「善悪」はよいこと(善)と悪いこと(悪)。物事の判断の基準として、それぞれ相対する語を重ねて使ったもの。