あんのんぶじ【安穏無事】
変事もなく、穏やかで安らかなさま。社会や暮らしなどの穏やかな様子をいう。▽「安穏」は穏やかな様子。「穏」は「おん」とも読む。
いきけんこう【意気軒昂】
意気込んで、奮い立つさま。元気や勢力が盛んなさまで、威勢のいい様子。▽「意気」はあふれ出る元気、「軒昂」は高くあがる意。
いきようよう【意気揚揚】
得意げで威勢のよいさま。いかにも誇らしげに振る舞うさま。▽「揚揚」は得意な様子。
いくいくせいせい【郁郁青青】
青々と生い茂り、よい香りを漂わせているさま。もと水際に生えたよろい草やふじばかまの様子をいった語。▽「郁郁」は香りのよいさま。「青青」は生い茂るさま。
いんいんめつめつ【陰陰滅滅】
気分が暗く気の滅入めいるさま。また、暗く陰気で物さびしいさま。気分や雰囲気にいう。▽「陰陰」は薄暗く物さびしい様子。物さびしく陰気な様子。「滅滅」は生気がなくなり暗いさま。
うちょうてんがい【有頂天外】
このうえなく大喜びすること。また、たいそう喜んで夢中になり、我を忘れる様子。▽「有頂天」は、仏教で形ある世界の絶頂に位置する天。その有頂天よりさらに高く外に出る意。「有頂天」をさらに強めた語。
かりょうじょうたい【下陵上替】
世の中が大いに乱れた様子。下克上げこくじょうが行われている世をいう。下の者が上をしのいで、上の者が衰える意。▽「陵」はしのぐ意。「替」はすたれる、衰えること。「下しも陵しのぎ上かみ替すたる」と訓読する。
きしょくまんめん【喜色満面】
喜びの表情が心の中で包みきれず、顔じゅうにあふれ出ているさま。▽「色」は表情や様子の意。「満面」は顔じゅう、顔全体。
きそくえんえん【気息奄奄】
息も絶え絶えで、今にも死にそうなさま。息をする力も弱く、今にも止まりそうな様子。転じて、広く事物などが今にも滅びそうな様子をいう。▽「気息」は呼吸、息づかい。「奄奄」は息が絶え絶えなさま。生気のないさま。「奄」は、おおう、ふさがる意。
ごりむちゅう【五里霧中】
物事の様子や手掛かりがつかめず、方針や見込みが立たず困ること。また、そうした状態。五里にもわたる深い霧の中にいる意から。事情などがはっきりしない中、手探りで何かをする意にも用いる。▽「五里霧」は五里四方に立ち込める深い霧。