たじょうたこん【多情多恨】
感じやすい気持ちをもっているために、恨みや悔い、悲しみに思うようなことも多いこと。また、そのさま。▽「恨」はうらむ、憎む意。「多恨多情たこんたじょう」ともいう。
たじょうぶっしん【多情仏心】
人や物事に対して情の多いことが、仏の慈悲の心であるという意。また、情が多く移り気だが、無慈悲にはなれないこと。
たんだいしんしょう【胆大心小】
大胆でいて、しかも細かな注意を払うさま。▽「胆」は度胸。「心」は気くばりのこと。
だいどうしょうい【大同小異】
だいたいは同じだが、細かい点に違いのあること。似たりよったり。大差のないこと。▽「大同」はだいたい同じであること。「小異」はごくわずかな違いの意。
だいどうだんけつ【大同団結】
いくつかの団体・政党などが、共通の目的に向かって、小さな意見の違いを越えて一つにまとまること。▽「大同」は同じ目的をもつ者が一つにまとまること。
だじょういっぺん【打成一片】
一切のことを忘れてある事柄に徹底すること。▽仏教語。禅宗で、座禅に没頭すること。座禅によって実現するすべてが一体となった悟りの境地。「打」は強意の助字で、「た」とも読む。
だそうきょうだ【打草驚蛇】
草をたたいてその奥にいる蛇を驚かす意から、あるものを懲らしめることによって、他のものに警告するたとえ。後に、よけいなことをして、かえってつまらない災難を受けるたとえ。無用のことをしてかえって相手に警戒心を起こさせてしまうたとえ。▽「打草」は草をたたく、「驚蛇」は蛇を驚かす意。一般に「草くさを打うって蛇へびを驚おどろかす」と訓読を用いる。
だんがいぜっぺき【断崖絶壁】
切り立ったがけ。非常に危機的な状況のたとえとして用いられることもある。▽「断崖」「絶壁」はともに非常に険しいがけのこと。
だんこうじょしょく【男耕女織】
男女それぞれに天から与えられた自然の職分のこと。▽「男耕」は男は田畑を耕すということ。「女織」は女は機はたを織るということ。
だんしょうしゅぎ【断章取義】
書物や詩を引用するときなどに、その一部だけを取り出して自分の都合のいいように解釈すること。▽「章」は文章。また、詩文の一編。「断章」は文章の一部を取り出すこと。「取義」はその意味をとること。「章しょうを断たち義ぎを取とる」と訓読する。