かざんたいれい【河山帯礪】
永久に変わらない堅い誓約のたとえ。また、国が永遠に栄え安泰であるたとえ。たとえ広い黄河が帯のように細くなり、高い泰山たいざんがすりへって砥石といしのように平らになるようなことがあっても、永久に変わることはない意から。▽「河」は黄河のこと。「山」は泰山の意。「礪」は砥石の意。
さんがいむあん【三界無安】
この世は、苦労が多くて、少しも心が安まることがないということ。▽仏教語。「三界」は仏教の世界観で、衆生しゅじょうが生まれて、死に輪廻りんねする三つの領域、欲界よっかい色界しきかい無色界むしきかいのこと。「無安」は安穏さがない状態のこと。苦しみの多いこと。
しゃせきいんう【射石飲羽】
どんなに困難なことに対しても、精神を集中して一心に事にあたれば、できないことはないということ。
せいしんいっとう【精神一到】
心を集中して事にあたれば、できないことはないということ。精神を一点に集中して努力すれば、必ず成就するという意味。
せっしゅふしゃ【摂取不捨】
仏がこの世の衆生しゅじょう、生きているものすべてを見捨てず、仏の世界に救い上げること。▽「摂取」はその慈悲心で衆生を仏の世界に救うこと。「不捨」は仏がどのような生き物をも見捨ててしまうことはないということ。
ぞうじてんぱい【造次顚沛】
一瞬でも怠りなく努めること。また、わずかな時間のこと。とっさの場合。突然の一瞬。君子は、つまずいて転ぶようなわずかな時間でも、仁の道を忘れることはないという意から。
ふだんせっき【不断節季】
毎日節季のつもりで、地道でまじめに商売をしていれば、また、借金をせず地道に生活していれば、将来困ることはないということ。▽「不断」は日常、平生の意。「節季」は盆と暮れの年二回の決算期で、昔は借金もこのとき精算された。
めいごいちにょ【迷悟一如】
迷いや悟りといったものに、囚らわれることはないという意。迷いも悟りも本来は同一のもので、たどりつくところは一つであるということ。▽仏教語。「一如」は一体であること。「如」は異ならないの意。
ゆうがいむえき【有害無益】
害になることはあっても、益になることはないこと。悪影響ばかり出現し、何の利益や得にもならないこと。