じんしょうてきく【尋章摘句】
つまらない些細ささいなことばかりにこだわって、広く全体を見通した、ものの見方ができないたとえ。▽「尋章」は文の一節のことを考えること。「摘句」は句を取り出す、重要な句を選び出すこと。文章や詩の一章一句の細かな部分に気をとられ、全体の意味や趣旨が理解できないという意から。「章しょうを尋たずね句くを摘つむ」と訓読する。
せいしょうらくしょく【青松落色】
友人との付き合いが途絶えることのたとえ。▽「青松」は常緑樹である松のこと。「落色」は常緑の松の色があせること。青い松がいつまでもその色を保つように、人の心がいつまでも変わらないことを「青松の心」という。
せいせいるてん【生生流転】
すべての物は絶えず生まれては変化し、移り変わっていくこと。▽「生生」は物が次々と生まれ育つこと。「流転」は物事が止まることなく移り変わっていく意。「生生」は「しょうじょう」とも読む。
せっしょうきんだん【殺生禁断】
仏教の慈悲の心に基づいて、すべての生き物を殺すのを禁ずること。▽「殺生」は生き物を殺すこと。仏教では十悪の一つとされる。
せんこくしょうち【先刻承知】
事柄、事情などについて、以前から充分に知っている、の意。
せんしゃくていしょう【浅酌低唱】
ほどよく酒を味わい飲みながら、小声で詩歌を口ずさんで楽しむこと。▽「浅酌」はほどよく酒を飲むこと。「低唱」は小さい声で歌うこと。
せんてひっしょう【先手必勝】
戦いの局面で相手よりも先に攻撃を仕掛ければ、必ず勝てるということ。▽「先手」は相手よりも先に戦いを始め、出鼻をくじくことによって局面を有利にすること。
ぜしょうめっぽう【是生滅法】
生命のあるものは、いつかは必ず滅びて死に至るということ。▽仏教語。この世のすべてのものは、常にとどまることなく移り変わり、生きているものは必ず死ぬという考え方。
そんそせっしょう【樽俎折衝】
宴会でなごやかに交渉し、うまく話を運ぶこと。▽「樽」は酒だる、「俎」は肉料理をのせる台。転じて、「樽俎」は宴会のごちそうのこと。「折衝」は攻めてくる敵の勢いをくじくこと。「樽」は「尊」とも書く。
たいきしょうよう【大器小用】
大きな器を小さなことに用いるということから、大人物につまらない仕事をさせること。すぐれた才能の持ち主でありながら、低い地位にしか用いられないこと。人材の用い方が当を得ていないことのたとえ。▽「大器」は大きな器量。また、偉大な人物のこと。