ずいるいおうどう【随類応同】
相手の能力や性質に応じて、それ相応に指導すること。仏が人の心や性格や素質などの種類に応じて、説法・教化を施す意。▽「随類」は種類にしたがうこと。「応同」は同じ仲間に応こたえる意。「類るいに随したがい同どうに応おうず」と訓読する。
たくとくりょうりき【度徳量力】
自分の徳を量り、信望や力量を確かめ、事に当たること。身のほどを知ること。為政者が人々に信頼される人格と、政治を行う能力をもっているかどうか推し量ること。▽「度」「量」はともにはかる意。「力」は「りょく」とも読む。「徳とくを度はかり、力ちからを量はかる」と訓読する。
とうえんけつぎ【桃園結義】
中国の小説『三国志演義さんごくしえんぎ』の中で、主人公の劉備玄徳りゅうびげんとく関羽かんう張飛ちょうひの三英雄が、張飛の家の桃畑で義兄弟の契りを結んだこと。のちに、義兄弟の契りとも呼ばれ、力を合わせて事にあたることを意味するようになった。▽「桃園とうえんに義ぎを結むすぶ」と訓読する。
なんかくらんすい【南郭濫吹】
実力のない者が、実力があるかのように見せかけて、みだりに高い地位にいることのたとえ。▽「南郭」は人名、「濫吹」は吹けもしない笛を勝手に吹くこと。「濫」は枠をはみ出てむやみに行うこと。
はいすいしゃしん【杯水車薪】
努力や援助がごくわずかで、なんの役にも立たないこと。わずか杯一ぱいの水で、燃えている車一台分の薪を救おうとする意から。▽「杯水」は杯一ぱいの水。「車薪」は車一台分の薪。「一杯の水を以もって一車薪の火を救うがごとし」の略。
はくぶんきょうき【博聞強記】
広く物事を聞き知って、よく覚えていること。▽「博聞」は広く物知りであること。「強記」は記憶力の強いこと。「強」は「彊」とも書く。
はくらんきょうき【博覧強記】
広く物事を見知って、よく覚えていること。▽「博覧」は広く書物を読んで、多くの物事を知っていること。「強記」は記憶力のすぐれていること。「強」は「彊」とも書く。
ばいけんばいぎゅう【売剣買牛】
戦争をやめ、農業に力を尽くして盛んにすること。また、武器を捨てて、農業に従事すること。剣を売って牛を買う意から。▽「剣けんを売うり牛うしを買かう」と訓読する。「買牛売剣ばいぎゅうばいけん」ともいう。
ばんこんさくせつ【盤根錯節】
物事が複雑に入り組んで、解決しがたいことのたとえ。また、ある勢力がはびこって取り除きがたいたとえ。▽「盤根」は曲がりくねった木の根。「錯節」は入り組んだ木の節ふしの意。「盤」は「槃」とも書く。
ひにくのたん【髀肉之嘆】
実力・手腕を発揮する機会に恵まれないのを嘆くこと。むなしく日々を過ごすことの嘆きをいう。▽「髀肉」はももの肉、「嘆」はため息をついて嘆く意。「髀」は「脾」、「嘆」は「歎」とも書く。