きょうこうきんげん【恐惶謹言】
恐れかしこまり、つつしんで申し上げる意。相手に敬意を表するために手紙の末尾に用いる語。▽「恐惶」は恐れかしこまること。「敬具」「敬白」などと同様に用いる。
ほうとうぶらい【放蕩無頼】
酒色にふけり、勝手気ままに振る舞って品行の定まらないさま。▽「放蕩」はほしいままに振る舞うこと。酒色におぼれて身もちが定まらないこと。「無頼」は定職をもたず素行の悪いさま。
ほうへきじゃし【放辟邪侈】
勝手気ままで、わがまま放題に悪い行為をすること。▽「放」はほしいまま、わがままの意。「辟」は偏る意。「邪」はよこしまの意。「侈」はおごり高ぶる意。
ぼうぶんせいぎ【望文生義】
文字の字面を見ただけで意味を深く考えず、前後の文章から見当をつけて、文章や語句の意味を勝手に解釈すること。▽「文」は文字・字面。「義」は意味。「文ぶんを望のぞみて義ぎを生しょうず」と訓読する。
ぼうようほろう【亡羊補牢】
失敗したあとで、慌てて改善するたとえ。あとのまつり。また、失敗したあとで、すぐに手当てをすれば、災いや過ちを大きくしないですむたとえ。羊が逃げたあとで、その囲いを修繕する意から。▽「羊ひつじを亡うしないて牢ろうを補おぎなう」と訓読する。
まこそうよう【麻姑掻痒】
物事が思いどおりになること。もとは、かゆいところに手が届くこと。▽「麻姑」は中国伝説上の仙女の名。鳥のような長い爪つめをもっているので、かゆいところをかくのに適しているといわれた。「掻痒」はかゆいところをかくこと。背中をかくための孫の手は「麻姑」の手からきている。「痒」は「癢」とも書く。
むいとしょく【無為徒食】
何もしないで、ただ無駄に毎日を過ごすこと。意味もなく時間を費やすこと。▽「無為」は何もせず、人の手を用いないこと。「徒食」は働くこともせず、無駄に日を送ること。
むいむさく【無為無策】
なんの対策も方法もたてられず、ただ腕をこまねいていること。計画が何もないこと。▽「無為」は何もせず、人の手を用いないこと。「無策」は起こった事態に対して、効果的な対策や方法がとれないこと。
むしむへん【無私無偏】
個人的な利益や名誉を優先せず、公平に判断・行動するさま。▽「私」は自分勝手に物事を行うこと。「偏」は判断が偏っている意。
りょうぎんこしょう【竜吟虎嘯】
同じ考えや心をもった者は、相手の言動に気持ちが通じ合い、互いに相応じ合うということ。また、人の歌声や笛・琴の音などが、あたかも竜やとらのさけび声が天空にとどろき渡るように響くことをいう。▽「吟」は鳴き声をあげる、「嘯」はほえること。竜が声をあげれば雲がわき起こり、とらがうなれば風が生ずるといわれる。「竜りょう吟ぎんじ虎とら嘯うそぶく」と訓読する。「竜」は「りゅう」とも読む。